3Dプリンター技術研究所(InkJet&FDM熱溶解積層1

3Dプリンターに関する高度な技術と豊富な情報

ご挨拶

研究所 所長 工学博士 山口修一 
(3D プリンター&インクジェットコンサルタント)

デジタルファブリケーション分野における、AM(Additive manufacturing)装置の中で、 低価格のFDMプリンターやインクジェット式の3Dプリンターが注目を集めていますが、 その本格的な進化は、これからと言えます。様々な情報があふれている中で、当研究所は 30年以上に及ぶインクジェット開発経験と様々な分野との接点やチャンネルを活かす ことにより、3Dプリンター関連ビジネスの発展に寄与できるように努めて参ります。

研究所所長 山口修一

山口修一 略歴
1983年 東京工業大学大学院、博士前期課程修了
1983年 大手プリンターメーカー入社。インクジェット開発に従事
1997年 マイクロジェット設立、代表取締役就任
2013年 大阪大学大学院、博士後期課程修了
2012年 著書 光文社新書『インクジェット時代がきた!』
3Dプリンターに関する講演、ラジオ出演多数

3Dプリンター技術研究所では下記のようなご要望にお応えすべく、日々技術革新と情報収集に努めています。

新着情報

2020/6/9
東京都済生会中央病院へフェイスシールドを無償提供
株式会社マイクロジェット、株式会社3Dプリンター総研、株式会社ラナエクストラクティブ、RANA CUBIC(RaNa Unitedグループ)の4社連携にて、新型コロナウイルス感染症対応に尽力されている東京都済生会中央病院への支援を目的として、3Dプリンター造形によるフェイスシールド100セットを無償提供いたしました
2019/11/18
formnext 2019 にみる3Dプリンター最前線セミナー開催
ヨーロッパ最大の3Dプリンターの展示会formnext 2019。
今年も報告セミナーを開催いたします。
「formnext 2019 にみる3Dプリンター最前線セミナー」
2018/11/16
formnext 2018 にみる3Dプリンター最前線セミナー開催
11月にドイツで開催される世界最大規模の3Dプリンター展formnext2018。
今年も報告セミナーを開催いたします。
「formnext 2018 にみる3Dプリンター最前線セミナー」
2018/7/2
第29回設計・製造ソリューション展来場の御礼
第29回設計・製造ソリューション展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました。
2018/5/23
第29回設計・製造ソリューション展に出展致します。
6/20(水)~6/22(金)
東京ビッグサイト 東3ホール
ブース№東21-30
2018/2/19
3D Printing 2018展来場の御礼
3D Printing 2018展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました。
2018/1/12
3D Printing 2018展に出展致します。
2/14(水)~2/16(金)
東京ビッグサイト 東6ホール
ブース№ 6J-23
2017/11/10
formnext 2017 にみる3Dプリンター最前線セミナー開催
11月にドイツで開催される世界最大規模の3Dプリンター展formnext2017。
今年も視察報告セミナーを開催いたします。
「formnext 2017 にみる3Dプリンター最前線セミナー」
2017/6/26
第28回設計・製造ソリューション展
来場の御礼
第28回設計・製造ソリューション展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました。
2017/5/24
第28回設計・製造ソリューション展に出展致します。
6/21(水)~6/23(金)
東京ビッグサイト 東1ホール
ブース№43-29
2017/2/20
3D Printing 2017展来場の御礼
3D Printing 2017展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました。
2017/1/16
3D Printing 2017展に出展致します。
2/15(水)~2/17(金)
東京ビッグサイト 東6ホール
ブース№ 6L-22
2016/12/26
セミナーご参加の御礼
「formnext 2016 にみる3Dプリンター最前線セミナー」はご好評のうちに終了いたしました。ご参加ありがとうございました。     
2016/10/26
formnext 2016 にみる3Dプリンター最前線セミナー開催
11月にドイツで開催される世界最大規模の3Dプリンター展formnext2016。
今年も視察報告セミナーを開催いたします。
「formnext 2016 にみる3Dプリンター最前線セミナー」
2016/6/27
第27回設計・製造ソリューション展
来場の御礼
第27回設計・製造ソリューション展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました。
2016/5/31
第27回設計・製造ソリューション展に出展致します。
6/22(水)~6/24(金)
東京ビッグサイト 東3ホール
ブース№東7-38
2016/2/3
3D Printing 2016展来場の御礼
3D Printing 2016展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました。
2015/12/21
調査レポート先行予約開始のお知らせ
『 euromold2015 & formnext2015 報告レポート』の先行予約を開始いたしました。
2015/12/22
3D Printing 2016展に出展致します。
1/27(水)~1/29(金)
東京ビッグサイト 東6ホール&会議棟
ブース№ 6G-20
2015/12/11
セミナーご参加の御礼
「EuroMold2015 & formnextにみる3Dプリンター最前線セミナー」はご好評のうちに終了いたしました。ご参加ありがとうございました。
2015/8/26
視察ツアー募集開始のお知らせ
Euromold2015展の現地解説ツアーを企画いたしました。
Euromold 2015 3Dプリンター現地解説ツアー
※お申し込みは終了しました
2015/8/18
講演会ご参加の御礼
先日行われました独立行政法人中小企業基盤整備機構 平成27年度第1回3Dプリンターセミナーにて、当研究所所長山口が講演致しました。大勢の皆様のご参加ありがとうございました。
2015/7/3
第26回設計・製造ソリューション展来場の御礼
第26回設計・製造ソリューション展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました。
2015/5/28
第26回設計・製造ソリューション展に出展致します。
6/24(水)~6/26(金)
東京ビッグサイト 東3ホール
ブース№東8-38
2015/5/21
BIO tech2015展来場の御礼
BIO tech2015展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました。
2015/5/21
先日行われました長野県工業技術総合センター平成27年度科学技術週間行事にて、弊社代表山口が講演致しました。大勢の皆様のご参加ありがとうございました。
2015/4/13
BIO tech2015展に出展致します。
5/13(水)~5/15(金)
東京ビッグサイト 西3・4ホール
ブース№4-47(微細加工ゾーン内)
2015/3/11
先日行われました長野県中小企業団体中央会平成26年度経営セミナーにて、弊社代表山口が講演致しました。大勢の皆様のご参加ありがとうございました。
2015/2/18
nanotech大賞2015受賞報告
弊社は、nanotech2015展に出展し、
「nanotech大賞2015 日刊工業新聞社賞」を受賞いたしました。
2015/2/18
nanotech2015展来場の御礼
nanotech2015展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました。
2015/2/18
3D Printing 2015展来場の御礼
3D Printing 2015展におきましては、大勢の皆様にご来場いただきまして誠にありがとうございました。
2014/12/19
nanotech2015展に出展致します。
1/28(水)~1/30(金)
東京ビッグサイト 東4~6ホール
ブース№ 5G-02
2014/12/19
3D Printing 2015展に出展致します。
1/28(水)~1/30(金)
東京ビッグサイト 東6ホール&会議棟
ブース№ 6D-09
2014/12/19
先日行われました近畿化学協会機能性色素・エレクトロニクス部会東京地区合同公開講演会にて、弊社代表山口が講演致しました。大勢の皆様のご参加ありがとうございました。
2014/12/19
先日行われました日本印刷学会の2014年度プリプレス研究会にて、弊社の堀が講演致しました。大勢の皆様のご参加ありがとうございました。
2014/10/23
先日行われました色材協会関東支部の印刷インキアドバンス講座にて、弊社代表山口が講演致しました。大勢の皆様のご参加ありがとうございました。
2014/10/15
先日行われました農工大・多摩小金井ベンチャーポート9月セミナーにて、弊社代表山口が講演致しました。大勢の皆様のご参加ありがとうございました。
2014/9/16
BioJapan 2014展に出展致します。
10/15(水)~10/17(金)
パシフィコ横浜
ブース№ B101(中小機構ブース内)
2014/7/14
先日行われました大阪府工業協会の2014年度3Dプリンタ実践導入研究会にて、弊社代表山口が講演致しました。大勢の皆様のご参加ありがとうございました。
2014/7/14
先日行われました愛知県経営者協会機械金属部会総会の特別講演にて、弊社代表山口が講演致しました。大勢の皆様のご参加ありがとうございました。
2014/5/27
第25回設計・製造ソリューション展に出展致します。
6/25(水)~6/27(金)
東京ビッグサイト 東3ホール
ブース№7-40
2014/4/23
BIO tech2014展に出展致します。
5/14(水)~5/16(金)
東京ビッグサイト 西3・4ホール
ブース№8-1(バイオ医療開発ゾーン内)
2014/1/22
3Dプリンターセミナーの開催日が決定しました。
2014/1/15
nanotech2014展に出展致します。
1/29(水)~1/31(金)
東京ビッグサイト 東4・5・6ホール
ブースNo.6-G21
2013/12/18
3Dプリンターセミナーの次回開催日は2014年2月の予定です。
2013/12/4
3Dプリンターセミナーの開催日が決定しました。
2013/12/2
3Dプリンター技術研究所ホームページを新たにオープンしました。

セミナー・イベント情報

2019/12/21
【formnext 2019 にみる3Dプリンター最前線セミナー】
開催日 :2019年12月20日(金)
開催場所:AP品川 (東京都港区高輪)
※満席により、お申込みは終了しました
2018/12/10
【formnext 2018 にみる3Dプリンター最前線セミナー】
開催日 :2018年12月7日(金)
開催場所:AP品川アネックス (東京都港区高輪)
※満席により、お申込みは終了しました
2017/11/10
【formnext 2017 にみる3Dプリンター最前線セミナー】
開催日 :2017年12月15日(金)
開催場所:AP品川 (東京都港区高輪)
※満席により、お申込みは終了しました
2016/12/26
【formnext 2016 にみる3Dプリンター最前線セミナー】
開催日 :2016年12月22日(木)
開催場所:AP品川 (東京都港区高輪)
※満席により、お申込みは終了しました
2015/12/11
【EuroMold2015 & formnext
にみる3Dプリンター最前線】
開催日 :2015年12月10日(木)
開催場所:AP品川
※満席により、お申込みは終了しました
2015/1/20
【EuroMold 2014 から見えてきた3Dプリンティングの未来】
開催日 :2015年1月21日(水)
開催場所:(株)3Dプリンター総研 セミナールーム
※満席により、お申し込みは終了しました
2014/5/21
【3Dプリンター体験会】
開催日 :2014年5月24日(土)
開催場所:当研究所
※満席により、お申し込みは終了しました
2014/1/22
【3Dプリンタ、造形材料開発者向け
セミナー】
開催日 :2014年3月6日(木)
開催場所:東京都内
※お申し込みは終了しました

新刊・レポ

2020/7/20new【最新書籍情報!】
3Dプリンタ用材料開発と造形物の高精度化
体裁/A4判 469頁
詳しくはこちら
2020/5/15new【最新書籍情報!】
2020年版 3Dプリンタ/造形機の国内市場
体裁/A4判 189頁
詳しくはこちら
2020/3/16【最新書籍情報!】
formnext2019 報告レポート刊行
体裁/A4判報告レポート 175頁
詳しくはこちら
2020/3/4【最新書籍情報!】
産業用3Dプリンターの最新技術と市場
体裁/B5判 241頁
詳しくはこちら
2019/8/30【最新書籍情報!】
3Dプリンター・造形材料の市場動向と最新業界レポート
体裁/A4判 239頁
詳しくはこちら
2019/5/20【最新書籍情報!】
2019年版 3Dプリンタ/造形機の国内市場
体裁/A4判 197頁
詳しくはこちら
2018/12/17【最新書籍情報!】
formnext2018 報告レポート刊行
体裁/A4判 220頁 フルカラー
詳しくはこちら
2018/7/4【最新書籍情報!】
産業用3Dプリンターの最新技術と先進分野への応用
体裁/A4判 264頁
詳しくはこちら
2018/7/4【最新書籍情報!】
2018年版 3Dプリンタ/造形機の国内市場
体裁/A4判リングファイル 168頁
詳しくはこちら
2018/1/22【最新書籍情報!】
formnext2017 報告レポート
体裁/A4判 240頁超 フルカラー
詳しくはこちら
2017/6/21【最新書籍情報!】
2017年版 3Dプリンタ/造形機の国内市場
体裁/A4判リングファイル 175頁
詳しくはこちら
2017/2/28
バイオ・医療への3Dプリンティング技術の開発最前線
体裁/B5判 上製 230頁
詳しくはこちら
2016/3/28
3Dプリンター・造形材料の開発動向と市場
~IoT時代に求められるモノづくり~
体裁/A4判 並製 182頁
詳しくはこちら
2016/1/27
「新たなものづくり」3Dプリンタ活用最前線
体裁/B5判・270頁 詳しくはこちら
2015/12/21
【最新調査レポート情報!】
『 euromold2015 & formnext2015 報告レポート』
体裁/A4判レポート・165頁フルカラー
詳しくはこちら
2015/5/14【最新書籍情報!】
『産業用3Dプリンターの最新技術・材料・応用事例』
体裁/B5判・280頁 詳しくはこちら
2015/5/14【最新書籍情報!】
『3Dプリンターの材料技術の開発動向と市場展開』
体裁/A4判・143頁 詳しくはこちら
2015/2/25
【最新調査レポート情報!】
『EuroMold2014 報告レポート』
<Euro Mold 2014から見えてきた3Dプリンティングの未来>

2014年11月25日より28日までの4日間ドイツのフランクフルトで開催されたEuroMold 2014。先日、報告会を開催いたしましたが、かねてからご要望のありましたレポート版が完成いたしました。
詳しくはこちら
2014/2/26
【最新調査レポート情報!】
『3Dプリンタに関する特許分析レポート』

「3Dプリンタ」に関連する特許を分析、さらに3Dプリンタを取り巻く環境情報(訴訟・市場) をコンパクトに整理致しました。
詳しくはこちら
2013/12/18
【最新調査レポート情報!】
『3Dプリンティング革命アメリカ最新レポート』

アメリカの3Dプリンターを利用したビジネスの数々を紹介!!
詳しくはこちら
2013/12/2
【おすすめ度No.1書籍】
3Dプリンターについて書かれた、 当研究所の所長の著作本は こちら

世界の3Dプリンターニュース 抜粋 ニュース一覧はこちら

掲載日:2021年1月14日:スペインの3Dプリント肉メーカーがスペイン政府から25万ユーロの助成金を獲得
スペインの3Dプリント肉メーカーが、スペイン政府から25万ユーロ(約3千万円)の助成金を獲得した。助成金はスペイン産業技術開発センターから支給される。 スペインのスタートアップ企業のノバミートは、独自開発したマイクロエクストルージョンフード3Dプリンターで植物由来のステーキ肉と豚ヒレ肉を製造している。マイクロエクストルージョンフード3Dプリンターは、同社の創業者でカタルーニャ大学教授のジウスッペ・シオンティ氏が開発した。ノバミートは、獲得した助成金をプリンターの改良などに投じるとしている。 ノバミートの3Dプリント豚ヒレ肉は豆と米由来のたんぱく質を主原料とし、オリーブオイル、海藻エキス、ビートジュースなどで味付けされている。ノバミートによると、同社の3Dプリント豚ヒレ肉の食感は、本物の豚肉に極めて近いとしている。 ノバミートの3Dプリント肉はスペイン国内でプレゼンスを増している。同社の3Dプリントステーキ肉はミシュランスターレストランのディスフルーターにも採用され、同店の定番メニューとなっている。 3Dプリンターで人造肉を製造する機運は世界的に高まっている。イスラエルのスタートアップ企業のアレフ・ファームズも、三菱商事と共同で3Dプリンターで製造した人造肉を日本で販売する計画を立上げている。別のイスラエルのスタートアップ企業のリデファインミートも、3Dプリンターで製造した人造肉のイスラエル国内の飲食店などへの供給を開始している。
掲載日:2021年1月13日:GMのアディティブ・マニュファクチャリング・センターが稼働開始
昨年12月に開設されたGMのアディティブ・マニュファクチャリング・センターが稼働を開始した。広さ1400平方メートルの施設では各種のハイエンドメタル3Dプリンターが設置され、試作品や完成部品の製造がおこなわれている。 完成部品では、GMのシボレーコルベット2020シリーズのブレーキラインが3Dプリンターで製造されている。同社のデザインチームによると、3Dプリンターを活用することで製造時間を9週間、製造コストを64%削減できたという。 GMのアディティブ・デザイン・マテリアルエンジニアリング担当ディレクターのオードリー・ブラウン氏は、「GMのトランスフォーメーションのコアコンポーネントは、よりアジャイルで、よりイノベーティブな企業になることです。3Dプリンターは、そのミッションを遂行するための重要なキープレイヤーです。伝統的な製造方法に比べ、3Dプリンターはモノづくりにかかる時間とコストを劇的に削減します」と説明している。 近年自動車メーカーによるアディティブ・マニュファクチャリングへの投資が相次いでいる。昨年7月にもBMWグループが18億円を投じ、ミュンヘンにアディティブ・マニュファクチャリング・キャンパスを開設している。同キャンパスでは、EOS、SLMソルーションズ、カーボン、デスクトップメタルなどのメーカーの3Dプリンターが導入され、ロールスロイス・ファントム、BMWロードスターなどの完成部品などを製造している。
掲載日:2021年1月12日:EOSがテキサス大学ロケットエンジニアリング研究所に100万ドルを寄付
ドイツのハイエンドメタル3DプリンターメーカーのEOSが、テキサス大学ロケットエンジニアリング研究所に100万ドル(約1億500万円)を寄付した。寄付金はロケットコンポーネントの試作などに使われる。 テキサス大学ロケットエンジニアリング研究所は2018年設立。テキサス大学の学生を中心に宇宙工学やプロジェクトマネジメントなどのプロジェクトを行っている。同研究所は現在、EOSの3Dプリンターを使い、全長28フィート(約8.53メートル)の小型ロケット「ハルシオン」を製造している。ハルシオンロケットは、高度100キロメートルの「カーマンライン」までの打上を目指している。 EOSのパトリック・ボイド・マーケティング担当役員は、「宇宙産業は現在、3Dプリンティング技術に大きく依存しています。今日の大学生は宇宙産業をさらに進化させるためのパイプラインです。かつてなかったアイデアを生み出し、現実のものとするための原動力になると信じています」とコメントしている。 EOSは2018年に200万ドル(約2億1千万円)を投資し、テキサス州にテクニカルセンターを設置するなどしてアメリカ市場での営業活動を強化している。同社のSLS3Dプリンターは、航空宇宙や自動車などの産業セクターで幅広く利用されている。
掲載日:2021年1月11日:デブラ・ロジャース氏がカーボンのチーフ・レベニュー・オフィサーに就任
デブラ・ロジャース氏が、アメリカの3Dプリンターメーカーのカーボンのチーフ・レベニュー・オフィサーに就任した。ロジャース氏は、デュポン出身のエレン・クルマンCEO直属の役員としてカーボンのマーケティングなどを担当する。 ロジャーズ氏は、前職でGE傘下のGEアディティブのチーフ・カスタマー・アンド・コマーシャル・オフィサーを務め、同社の営業、マーケティング、コミュニケーション、コマーシャルプロセスを担当していた。GEアディティブの前職ではデータプラットフォーム企業のパラデータ社のCEO兼社長を務め、同社の事業拡大を率いていた。 ロジャース氏は、「スマートマニュファクチャリングの実現に向けて、アディティブ・マニュファクチャリングは極めて重要な構成要素になると強く信じています。プロダクトデザイン、マニュファクチャリング、サプライチェーン、そしてサステナビリティのすべての点でアディティブ・マニュファクチャリングのインパクトに注目しています。カーボンは、こうした重要なトランスフォーメーションのパラダイムにおいて先頭を走っています」とコメントしている。 カーボンは、アディティブ・マニュファクチャリングの領域における有力なユニコーン企業(創業から10年以内の時価総額10億ドル以上の企業)として注目されている。同社は、早ければ年内のIPO(新規株式公開)が噂されている。アディティブ・マニュファクチャリング関連企業では、昨年12月に競合企業のデスクトップメタルがニューヨーク証券取引所にIPOを果たしている。
掲載日:2021年1月10日:マサチューセッツ工科大学、ミラノポリテクニック大学、ミュンヘン工科大学が共同でオンライン・アディティブ・マニュファクチャリング・セミナーを開催
アメリカのマサチューセッツ工科大学、イタリアのミラノポリテクニック大学、ドイツのミュンヘン工科大学が、共同でオンライン・アディティブ・マニュファクチャリング・セミナーを開催する。ミラノポリテクニック大学とミュンヘン工科大学の学生を対象にしたもので、マサチューセッツ工科大学のジョン・ハート教授、ミラノポリテクニック大学のビアンカ・マリア・コロッシモ教授、ミュンヘン工科大学のクリストフ・マイアー教授が、それぞれ講師を務める。 新型コロナウィルスの世界的なパンデミックが続く中、各国の多くの大学はオンラインでの講義開催を余儀なくされている。そうした中、三大学によるオンラインセミナーの開催は、新型コロナウィルスのパンデミックを契機とする新たな取り組みと言える。 ミラノポリテクニック大学のビアンカ・マリア・コロッシモ教授は、「新型コロナウィルスのパンデミックは、私たちに挑戦と困難を突き付けていますが、同時に機会も与えてくれています。デジタル技術を活用した教育は、物理的な距離の制限を解消し、世界中のプロジェクトを結合させています」と説明している。 コロッシモ教授の講義は、アディティブ・マニュファクチャリングの領域における人工知能とセンサーの活用方法を学ぶカリキュラムで構成されるという。
掲載日:2021年1月9日:三菱商事がイスラエルのスタートアップ企業と日本で人造肉を販売
三菱商事がイスラエルのスタートアップ企業のアレフ・ファームズと日本で人造肉の販売を開始する。アレフ・ファームズが開発した3D細胞エンジニアリングプラットフォーム「バイオファーム」を活用し、日本人の嗜好に合った人造肉を開発する。三菱商事は、傘下のコンビニエンスストアのローソンを含めた日本国内での販売チャネルを提供する。 アレフ・ファームズは2017年設立の、イスラエル・レホボトに拠点を置くスタートアップ企業。牛の細胞を培養して製造した素材をベースにステーキ肉などを製造している。同社の人造肉は、多くの競合企業が製造している人造肉のように植物由来ではなく、あくまでも本物の牛の細胞を培養して製造していることを特徴としている。 アレフ・ファームズのディディエ・トゥビアCEOによると、日本市場は同社の販売目標国の上位に位置しており、重要な国であるとしている。 イスラエルでは、アレフ・ファームズのほかにも人造肉の製造を行うスタートアップ企業が登場している。リデファインミートも植物由来の人造ステーキ肉の製造を開始し、イスラエル国内のレストランなどへの提供を開始している。リデファインミートは、独自開発したフード3Dプリンターで人造肉を製造している。 アレフ・ファームズは、これまでにイスラエルのテクノロジー・インキュベーターのストラウス・グループ、イスラエル技術研究所、カーギルなどから総額で1200万ドル(約12億6千万円)出資を受けている。
掲載日:2021年1月8日:子会社売却でスリーディーシステムズの株価が急騰
ニューヨーク証券取引所で取引されている大手3Dプリンターメーカーのスリーディーシステムズの株価が急騰している。3DソフトウェアメーカーのシマトロンとギブズCAMの売却によるもので、両社の売却によりスリーディーシステムズはおよそ6420万ドル(約67億4100万円)の売却益を手にする。売却益の一部は、2100万ドル(約22億円)のシニアローン(銀行借入金)の返済に使われるとしている。子会社売却の報道を受け、スリーディーシステムズの株価は前日比で84.5%急騰して取引を終えた。 両社の売却について、スリーディーシステムズのジェフリー・グレイブズ氏は、「シマトロンとギブズCADの売却は、成長市場におけるアディティブ・マニュファクチャリングのリーダーになるという我々のコアミッション実現にフォーカスするための重要なステップです。我々のバランスシートを強化し、負債を返済し、当初の予定通りATMプログラムを終了します」と説明している。 スリーディーシステムズはまた、2020年度第四四半期決算の見通しも発表している。それによると、同期間中の売上高は1億7千万ドル(約178億円)から1億7600万ドル(約184億8000万円)で、非GAAP(米国一般会計基準)ベースの営業利益を1100万ドル(約11億5500万円)から1900万ドル(約19億9500万円程度と見込んでいる。
掲載日:2021年1月7日:シンガポールで3Dプリント銃の設計図ファイル所有を禁止する法律が成立
現地時間の今月5日、シンガポールで3Dプリント銃の設計図ファイル所有を禁止する法律が成立した。シンガポール議会を通過した「銃、爆発物、武器管理法」は、3Dプリント銃の設計図を納めたファイルの所有を禁止するほか、実際に3Dプリントされた銃やパーツの所有を禁じている。違反した個人には5万シンガポールドル(約399万円)の罰金が、法人には10万シンガポールドル(約798万円)の罰金が、それぞれ課される。また、3Dプリンターを使って銃などを製造するメーカーに対しては、製造許可を取得することを求めている。 シンガポール内務省は、インターネットの普及により3Dプリント銃の設計図へのアクセスが容易になり、実際にダウンロードされるケースが生じていることに対応するため、新たに法律を定めたとしている。 3Dプリンターを使って銃やパーツを製造する機運は世界的に高まっている。アメリカでも、ウェストバージニア州在住の男が3Dプリンターでセミオートマチック銃をフルオートマチック銃に改造するためのパーツを600点製造し、違法に販売していたとして逮捕される事件が発生している。 シンガポールでは銃の所有は合法だが、所有するための免許を取得する必要がある。免許の取得には銃を保有する明確な理由が必要で、実際には警察、軍、警備会社などに限定されている。また、銃を使った犯罪については非常に厳格で、拳銃を発砲したことで死刑が課せられた事件も発生している。
掲載日:2021年1月6日:フォードがデスクトップ・メタルのP-1シリーズ3Dプリンターを導入
フォードがデスクトップ・メタルのP-1シリーズ3Dプリンターを導入する。デスクトップ・メタルは年内に新型3DプリンターのP-1シリーズとP-50シリーズをリリースするが、フォードはP-1シリーズのローンチカスタマーとなる。 P-1シリーズは造形サイズ200 X 100 X 40mmの小型3Dプリンターで、デスクトップ・メタルが独自開発したシングルパス・ジェッティング・テクノロジーをベースにしたバインダージェット3Dプリンター。造形スピードは毎時1350ccで、競合機種の100倍程度のスピードで造形できるとしている。デスクトップ・メタルは、P-1シリーズを大型のP-50シリーズ導入前のエントリーシリーズと位置付けている。 P-1シリーズの導入について、フォードの自動車リサーチ・テクノロジー担当ディレクターのシンシア・フラニガン氏は、「フォードは、1988年に開発されたばかりの(スリーディーシステムズの)SLA3Dプリンターの三番目のローンチカスタマーであったことからもわかる通り、3Dプリンターのアクティブユーザーです。今回もP-1のローンチカスタマーになりますが、そのことを大変嬉しく思っています。この新しいシステムが、フォードにおける自動車づくりでのメタル・バインダージェッティング技術活用の可能性を示してくれると確信しています」とコメントしている。 フォードは、デスクトップ・メタルの創業期から同社へ投資するなどしており、同社とは深い関係を維持してきている。
掲載日:2021年1月5日:NASAが3Dプリントロケットエンジンの燃焼試験に成功
NASAが3Dプリントロケットエンジンの燃焼試験に成功し、話題になっている。アラバマ州ハンツビルのマーシャル宇宙飛行センターで行われた試験では、3Dプリンターで製造された銅合金燃焼チェンバーとノズルの耐久性などが重点的に検証され、従来の製造方法によるものと性能に差がないことが判明した。NASAでは、3Dプリンターによるロケットエンジンの本格的な製造の道が開けたとしている。 燃焼試験を担当したNASAのトーマス・ティーズリー氏は、「この3Dプリンティングテクノロジーはこの領域におけるゲームチェンジャーになるでしょう。特に今回の燃焼試験は、NASAが計画している月面探査と火星探査プロジェクトで使われるロケットの製造における、極めて重要なステップになります」とコメントしている。 ティーズリー氏によると、NASAは280秒の燃焼時間のために23回の事前テストを繰り返し、安全性や耐久性などが検証されたという。試験結果はNASAの公式Twitterアカウントでも共有され、多くのフォロワーにリツイートされている。 ロケット本体やロケットエンジンの製造に3Dプリンターを使う機運は世界的に高まっている。カリフォルニア州ロングビーチに拠点を置くスタートアップ企業のリラティビティ・スペースも、ロッキードマーティンと共同で、NASAのアルテミス計画で使われる予定の新型ロケットエンジンを3Dプリンターで製造している。
掲載日:2021年1月4日:ナノ・ディメンションがNASDAQで2億5千万ドルを調達、大型M&Aを計画か
イスラエルのエレクトロニクス3Dプリンターメーカーのナノ・ディメンションが、NASDAQで2億5千万ドル(約262億5千万円)を調達した。これにより、同社がNASDAQで調達した資金の総額は6億5700万ドル(約689億8500万円)となった。ある市場関係者は、ナノ・ディメンションは販売チャネル拡大のための大型M&Aを計画していると話している。 NASDAQで取引されているナノ・ディメンションの株は急騰している。特に新型コロナウィルスのパンデミック開始後の2020年3月から今日までに1300%も上昇し、同社の時価総額を12億ドル(約1260億円)にまで押し上げている。一方で、ナノ・ディメンションの直近の年間売上は150万ドル(約1億5750万円)しかなく、売上と販売チャネルの拡大が喫緊の課題になっている。 資金調達について、ナノ・ディメンションのヨアヴ・スターンCEOは、「新型コロナウィルスのパンデミックの影響を受ける中、我々は現在、我々の強力なキャッシュポジションをどのようにレバレッジするかフォーカスを調整しているところです。ウォールストリートは安定しておらず、多くのビジネスが資金不足に陥って破綻しています。幸いなことに、我々は株主からの力強い支援を受けています。調達した資金を更なる研究開発と、戦略的M&Aに活用してゆきます」とコメントしている。 ナノディメンションのドラゴンフライ3Dプリンターは、銀ナノ粒子を素材に電子基板をプリントするタイプのエレクトロニクス3Dプリンターで、オンデマンドで高速で多層プリント基板をプリントする事を可能にしている。
掲載日:2021年1月3日:デスクトップ・メタルの株価が高値を維持
先月2020年12月にニューヨーク証券取引所に上場を果たしたデスクトップ・メタルの株価が高値を維持している。特別目的被買収会社(Special Purpose Acquisition Company (SPAC) )のTrine社との合併により上場したデスクトップ・メタルの株価は、買収後初日の初取引価格の12.80ドルから上昇し、一時は24.77ドルの高値を付けた。クリスマス前の23日にも21.30ドルへ上昇し、その後17.20ドルに値を戻している。 2020年12月は、12月9日に料理宅配大手ドアダッシュがニューヨーク証券取引所に、翌10日に宿泊マッチングサービス大手のエアビーアンドビーがNASDAQに上場を果たしている。ある証券アナリストは、ドアダッシュとエアビーアンドビーという二つの大型IPOのトレンドの好影響をデスクトップ・メタルのIPOも受けていると分析している。 アメリカの株式市場では、SPACを使ったIPOの件数が増加しており、直近ではIPO全体の40%がSAPACを使っているとされている。 自社のIPOについて、デスクトップ・メタルのリック・フュロップCEOは、「アディティブ・マニュファクチャリング業界は、業界全体の転換点にいると思います。転換点としてのIPOを受けて、デスクトップ・メタルは業界の先駆者としての役割を果たしてゆきたいと思います」とコメントしている。
掲載日:2021年1月2日:3Dプリンター用フィラメント市場が2027年までに19億ドル規模へ
全世界の3Dプリンター用フィラメント市場が、2027年までに19億ドル(約1995億円)規模へ拡大すると予想したレポートが発表された。 アメリカの市場調査会社グランドビュー・リサーチがまとめたレポート「3Dプリンティング用フィラメント製品別市場規模・トレンド分析」によると、主にデスクトップFDM3Dプリンターで使われるフィラメント市場は、2019年から年率19%の成長率で成長を続け、2027年に同規模に到達するとしている。産業セクターでは、自動車、航空宇宙、防衛、医療などが市場拡大を牽引するとしている。 素材別ではPLAのシェアが39.7%と最大で、今後も同様のシェアを維持するとしている。PLAは今後、生分解性の製品やリサイクル製品が多く市場に投入されるとしている。また、ABSも同程度のシェアを維持するとする一方、PEEKなどのエンジニアリングプラスチック、デュラブル・コンポーネント、カーボンファイバー配合フィラメントなどの高機能フィラメントの利用が拡大するとしている。 エリア別では北米市場が最大のシェアを2027年まで獲得するとしたものの、アジア太平洋地域の高い成長が見込めるとしている。アジア太平洋地域では、特に中国、インド、日本などの国で特に消費が拡大するとしている。中でも中国は、国策の「アディティブ・マニュファクチャリング産業開発計画」に基づき、一定規模の国家予算がアディティブ・マニュファクチャリングに投入され、フィラメントなどの素材の消費を拡げるとしている。
掲載日:2021年1月1日:新年のご挨拶
新年明けましておめでとうございます。いつも世界の3Dプリンターニュース「セカプリ」をご愛読いただき、誠にありがとうございます。本年が読者の皆様にとりまして明るく恵豊かな一年となりますよう、スタッフ一同祈念しております。 本年も世界中から最新の3Dプリンター関連ニュースをお届けする所存、いっそうのご愛顧をよろしくお願いいたします。 2021年元日 世界の3Dプリンターニュース「セカプリ」スタッフ一同



掲載日:2020年12月31日:全世界の新型コロナウィルスの感染者数が8000万人を突破
全世界の新型コロナウィルスの感染者数が8000万人を突破し、8306万3033人となった。累計の死者数も181万2108人に達している。最も多くの感染者数を出しているのはアメリカで、2021万6991人に達している。アメリカの累計死者数は35万778人となっている。二位はインドで、感染者数1026万7283人、死者数14万8774人となっている。 新型コロナウィルスのパンデミックとの闘いに明け暮れた2020年となったが、世界中の3Dプリンター関連企業がPPE(医療用防護用品)などを製造し、医療関係者などへ提供した。アメリカで新型コロナウィルスのパンデミックが始まった3月以降、3Dプリンターメーカーの多くがフェイスシールドなどを製造した。4月には3Dプリンターでロケットを製造しているブルーオリジンもフェイスシールド製造を開始し、医療関係者へ提供した。 フランスでもPPE製造に3Dプリンターを活用された。4月にはパリ最大の病院ネットワークが60台のストラタシスの3Dプリンターを活用し、フェイスシールドなどを製造した。 イギリスでも自動車メーカーのジャガーランドローバーが3Dプリンターでフェイスシールドを製造し、イギリス国内の医療機関へ提供した。 新型コロナウィルスのパンデミックは、未だ収束の兆しを見せていない。パンデミックにより世界各地のサプライチェーンが崩壊したが、3Dプリンターが一部分を穴埋めする形となった。来年も、新型コロナウィルスとの闘いに3Dプリンターが使われる一年になりそうだ。
掲載日:2020年12月30日:スティーブン・ニグロ氏がデスクトップメタルの取締役に就任
スティーブン・ニグロ氏が、12月9日付けでデスクトップメタルの取締役に就任した。デスクトップメタルの取締役には、今月付でスコット・ダッソルト氏も就任しており、12月だけで新たに二名がデスクトップメタルの取締役に就任した。 スティーブン・ニグロ氏は、2015年から2019年までHPの3Dプリンティング事業部の社長を務め、同社の事業拡大を牽引した。HP3Dプリンティング事業部の前職ではHPのイメージング・プリンティング事業担当副社長を務め、同事業を210億ドル(約2兆2050億円)規模にまで成長させた。 ニグロ氏の取締役就任について、デスクトップメタルの共同創業者兼CEOのリック・フュロップ氏は、「スティーブンはアディティブ・マニュファクチャリング業界において非常に尊敬された優れたリーダーです。彼のアディティブ・マニュファクチャリング技術に関する深い知識と理解は、デスクトップメタルの取締役会に優れた知見をもたらしてくれるでしょう。彼のチームへの合流に興奮しており、HPの3Dプリンティングビジネスで培った経験を大きく活かしてくれることを確信しています」とコメントしている。 デスクトップメタルは、今月12月10日に被買収目的会社トライン・アクイジションを買収し、ニューヨーク証券取引所へのIPO(新規株式公開)を果たした。上場企業となったデスクトップメタルは、取締役会を強化することで経営の健全性と透明性を確保したいものと見られている。
掲載日:2020年12月29日:リラティビティ・スペースがNASAから小型人工衛星の打上契約を受注
米カリフォルニア州ロングビーチに拠点を置く3Dプリントロケットメーカーのリラティビティ・スペースが、NASAから小型人工衛星の打上契約を受注した。契約によると、リラティビティ・スペースはキューブサットと呼ばれる複数の小型人工衛星を、フロリダ州ケープカナベラル空軍基地内の打上施設から打ち上げる。受注金額は300万ドル(約3億1500万円)で、2022年内の打上を予定している。 リラティビティ・スペースは、独自開発した大型3Dプリンター「スターゲート」を使い「テラン1」ロケットを製造している。リラティビティ・スペースによると、スターゲートはテラン1ロケットを、わずか60日で製造できるとしている。 リラティビティ・スペースの共同創業者でCEOのティム・エリス氏は、「(リラティビティ・スペースのようなスタートアップ企業に)打上の機会を提供しようというNASAの努力は、未来の宇宙ビジネスの発展のために極めて重要です。NASAが我々のテラン1製造における3Dプリンティングアプローチを選択してくれたことに非常に感謝しています」とコメントしている。 リラティビティ・スペースは、ロケット用部品の95%を3Dプリンターで製造していることで知られている。同社のテラン1ロケットは、競合他社のロケットよりも100分の1の数の部品で製造できるとしている。同社は2020年内のテラン1ロケットの初打ち上げを予定していたが、新型コロナウィルスのパンデミックの影響などにより、現時点までにスケジュールに遅れが生じているとしている。
掲載日:2020年12月28日:バージニア州立先端学習リサーチ研究所が革新製造センターの建設を開始
バージニア州立先端学習リサーチ研究所(The Institute for Advanced Learning and Research)が、革新製造センター(Center for Manufacturing Advancement)の建設を開始した。広さ51,250平方フィート(約1440坪)の二階建ての施設には、ハイエンド3Dプリンターなどを含む各種のアディティブ・マニュファクチャリング機器が設置され、京セラ傘下の京セラSGSテックなどを含む各種のメーカーが入居する予定。開発費用は2550万ドル(約26億7750万円)で、2022年に開設予定。 センターでは特にスタートアップ企業の入居を募集している。センター全体がISO認証を取得するため、通常のISO認証にかかる時間を4カ月から6カ月程度削減できるという。 また、設置される3Dプリンターなどの運用については、トレーニングラボで使用方法などの講習が行われる。 バージニア州のラルフ・ノースハム知事は、バージニアは世界的にみても製造業が立地する理想的なエリアです。革新製造センターの開設により、これまで以上の注目がバージニアに集まるでしょう。バージニアの経済発展と革新のため、最先端の施設は重要な役割を果たします。地元企業にも多くの恩恵を与えるでしょう」と期待するコメントを寄せている。 バージニア州立先端学習リサーチ研究所はバージニア州の公立研究所で、バージニア工科大学、ダンヴィル・コミュニティカレッジ、アヴェレット大学などのリソースを活用して運営されている。
掲載日:2020年12月27日:シュガーラブが3Dプリンターでクリスマス用ギフトセットを製造
カリフォルニア州イーストロサンゼルスに拠点を置くシュガーラブが、3Dプリンターでクリスマス用ギフトセットを製造し話題になっている。 シュガーラブは、砂糖、ペパーミント、ジンジャーパウダー、シナモン、ナツメグ、ベジタブルスターチなどを材料に、フルカラーのバインダージェット3Dプリンターで砂糖菓子を製造している。クリスマスギフトは小型の砂糖菓子の詰め合わせで、価格は1セット15.99ドル(約1679円)から27.99ドル(約2938円)となっている。 シュガーラブのギフトセットはソーシャルメディアで情報が拡散され、特にインスタグラムで写真が広くシェアされている。 シュガーラブは2012年にリズ・フォン・ハセルンとカイル・フォン・ハセルン夫婦が二人で立ち上げた「3Dプリント菓子店」。当初より砂糖菓子などを3Dプリンターで製造販売していたが、店の設立の一年後には大手3Dプリンターメーカーのスリーディーシステムズに買収され、現在は同社の子会社として運営されている。 菓子作りに3Dプリンターを活用する機運は世界的に高まってきている。日本でもアイシングクッキーの型を3Dプリンターで製造するアイシングクッキー愛好家が増加している。日本の3Dプリンターメーカー「ニンジャボット」のアイシングクッキーの型製造専用3Dプリンターは、これまでに累計300台以上を販売している。
掲載日:2020年12月26日:ロシア初のアディティブ・マニュファクチャリング・センターがモスクワ郊外に開設
ロシア初のアディティブ・マニュファクチャリング・センターがモスクワ郊外に開設され、話題になっている。 アディティブ・マニュファクチャリング・センターを開設したのは、ロシアの3Dプリンターメーカーでサービスビューローのロザトム・アディティブ・テクノロジーズ。ロザトム社は、ロシア国営の核エネルギー関連企業の子会社。 センターにはロザトム社のラズメルト300M3Dプリンター、同600RM3Dプリンターなどが設置され、各種の3Dプリンティングサービスが提供される。ラズメルト600RM3Dプリンターは、造形サイズ600 X 600mmのメタルSLM3Dプリンター。 センターの開設について、ロザトムのアレクセイ・リカチェフ会長は、「ロシア初のアディティブ・マニュファクチャリング・センターを開設したことは、ロザトムのロシアの新技術革新推進における重要な立ち位置を意味しています。業界にとって重要であるだけでなく、国家全体にとって重要なことです。やるべき仕事は山のようにありますが、まずは地元企業に対して3Dプリンティングサービスを提供してゆきます。また、新しい技術を集積することは、ロシアの核エネルギー産業にとっても重要なことです」とコメントしている。 ロザトムは、国家プロジェクトなどの仕事も獲得しつつ、2030年までに売上を3億ルーブル(約4億2千万円)程度にまで拡大したいとしている。
掲載日:2020年12月25日:ZVerseがCADaaSプラットフォームの次世代バージョンをリリース
サウスカロライナ州に拠点を置くCADソフト開発のZVerseが、CADaaS(CAD as a Service)プラットフォームの次世代バージョンをリリースした。サービスビューローのユーザーを対象にしたもので、ユーザーは各種のCADデータ作成機能をサービスベースで利用できる。 新型コロナウィルスのパンデミックの影響で、ZVerseはフェイスシールドなどのPPEの製造などへ業務を切り替えていた。ZVerseの製造したフェイスシールドは数万点にも及び、地元の警察官、消防士、飲食店従業員、教育関係者らに配布された。フェイスシールドの製造には、ZVerseのCADaaSプラットフォームのDME(デジタル・マニュファクチャリング・エネーブルメント)が使われた。 次世代バージョンのリリースについて、ZVerseのデビッド・クレイグ社長は、「自動車、耐久消費財、航空宇宙などの産業セクターのユーザーは、ZVerseの新しいテクノロジーの恩恵を大きく受けるでしょう。製造プロセスの時間とコストを削減し、製品を市場に投入するまでの時間も節約できます」とコメントしている。 次世代バージョンでは、前バージョンでも提供された2Dファイルを3Dファイル化する機能が強化されたほか、CADファイルの自動作成機能が大きく改善したとしている。 ZVerseは2013年設立。設立当初よりCADaaSプラットフォームの開発を事業目的に掲げ、ユーザーに提供してきている。同社は、これまでにベンチャーキャピタルから350万ドル(約3億6750万円)の資金を調達している。
掲載日:2020年12月24日:スコット・ダッソルト氏がデスクトップメタルの取締役に就任
スコット・ダッソルト氏がデスクトップメタルの取締役に就任した。12月18日付けの就任で、ダッソルト氏は同時にデスクトップメタルの監査委員にも就任した。 ダッソルト氏は、前職でクラウドストレージ会社ナスニ・コーポレーションのCOO兼CFOを務めていた。また、時価総額30億ドル(約3150億円)のIPO(新規株式公開)を果たしたデマンドウェア社のEVP兼CFOも務めていた。 ダッソルト氏の取締役就任について、デスクトップメタルのリック・フュロップCEOは、「スコットとは、デマンドウェア社の創業期に一緒に仕事をし、共に良い経験を積み増した。スコットが取締役会に参加してくれたことで、彼のファイナンスとオペレーションにおける豊富な経験を活かすことが可能になります。デスクトップメタルのさらなる成長へ向けて、共に尽力してくれることを確信しています」とコメントしている。 デスクトップメタルの取締役会は、CEOのフュロップ氏のほか、Googleベンチャーズ出身のアンディ・ウィーラー氏や、ラックスキャピタルのパートナーのビラル・ズベリ氏、GE出身のスティーブ・パパ氏など11名で構成されている。 デスクトップメタルは今月12月10日、合併目的会社のトライン・アクイジション・コーポレーションと合併し、ニューヨーク証券取引所へIPOを果たした。
掲載日:2020年12月23日:スペインのミシュランスターレストランがFoodiniのフード3Dプリンターを採用
スペインのミシュランスターレストランが、地元フード3DプリンターメーカーのFoodiniのフード3Dプリンターを採用し、話題になっている。 フード3Dプリンターを採用したのはバルセロナの二つ星ミシュランスターレストランのコッチーナ・ヘルマノス・トレス。店のオーナーシェフのセルジオ・ジャヴィア・トレス兄弟によると、レストランではフード3Dプリンターを使い、一日100皿以上の料理を提供しているという。フード3Dプリンターを活用することで、食材ロスとコストの削減を目指すとしている。 ジャヴィア・トレス氏は、「食材のあらゆる部分を使うことで、味や食感などにおいて料理の新たな表現方法が開発されつつあります。例えば魚ですが、魚の身の部分のほかに、皮や骨といった、これまでは単に擦捨てられていたものも利用できるようになります。フード3Dプリンターを使うことで、捨てられていた食材を活用し、料理として提供することが可能になるからです」と説明している。 Foodiniのフード3Dプリンターは、食材をペースト状にしてカートリッジに注入し、エクストルーダーから射出して造形する。カートリッジは交換可能で、ほぼすべての食材をプリントできるとしている。 飲食店がフード3Dプリンターを導入する機運は高まってきているが、ある専門家は、飲食業界においては、3Dプリンターはスマートアプライアンスやレストランロボットとして導入される形になると予想している。
掲載日:2020年12月22日:ロッキードマーティンがエアロジェット・ロケットダインを買収
アメリカの航空機製造大手のロッキードマーティンが、3Dプリンターでロケットエンジンを製造しているロケットエンジンメーカーのエアロジェット・ロケットダインを買収した。両社の取締役会での合意によると、ロッキードマーティンは、ニューヨーク証券取引所へ上場しているエアロジェット・ロケットダイン株式の12月18日の取引終値に33%のプレミアムを乗せた一株56ドルを、全額現金で買収した。買収金額は50億ドル(約5250億円)という大型M&A案件となった。 買収に際し、エアロジェット・ロケットダインは既存株主に対し、一株あたり5ドルの特別配当を支払う。発表によると、特別配当は来年2021年3月24日に支払われる。 エアロジェット・ロケットダインのエイリーン・ドレイク社長兼CEOは、「ロッキードマーティンというワールドクラスのグループに仲間入りをすることは、我々の進化の次のフェーズに向けてのステップになります。最新の技術とこれまでの経験を組み合わせ、国防の強化と宇宙探査の実施という我々のミッションを着実に実現してゆきます」とコメントしている。 エアロジェット・ロケットダインは2013年設立。米カリフォルニア州サクラメントに拠点を置き、タイタンロケット用液体水素ロケットエンジン「RL10」などの各種のロケットエンジンを製造している。
掲載日:2020年12月21日:プロトラブズの新CEOにロバート・ボドール氏が就任
アメリカの試作品・カスタムパーツ製造サービスビューローのプロトラブズの新CEOにロバート・ボドール氏が就任する。七年間CEOを務めてきたヴィッキー・ホルト氏の後任として、2021年3月1日付けで就任する。 ボドール氏は、プロトラブズの南北アメリカ地域担当副社長兼ジェネラルマネージャーを長らく務めてきた。2012年にプロトラブズに入社後、最高技術責任者、ビジネス開発担当リーダーなどを歴任してきた。 現CEOのヴィッキー・ホルト氏は、「ボドールはプロトラブズに入社以来、さまざまな役職でリーダーシップを発揮し、今日のプロトラブズの発展に大きく貢献してきました。特に2015年以降は当社最大の地域である南北アメリカ地域のビジネスを指揮し、在職中に2倍以上の増収を達成したほか、当社の3Dプリンティングと板金加工のサービス拡大にも貢献しました」とコメントしている。 プロトラブズはGEアディティブのマニュファクチャリング・パートナー・ネットワークの立上げメンバーの一社で、これまでにコンセプトレーザーのMlabシリーズなどのメタル3Dプリンターを25台導入している。プロトラブズはまた、メタル3Dプリンター以外にも、ポリマーを素材にした3Dプリンティングサービスも提供している。3Dプリンティングサービスに加え、CNCマシニング事業や射出成型事業も展開している。 プロトラブズは1999年設立。ミネソタ州メープルプレーンズに拠点を置くサービスビューロー。アメリカをはじめイギリス、ドイツ、日本でも事業を展開している。同社はニューヨーク株式市場に上場している。
掲載日:2020年12月20日:ゼネラルモーターズがデトロイトにアディティブ・インダストリアライゼーション・センターを開設
アメリカの大手自動車メーカーのゼネラルモーターズが、本拠地のデトロイトにアディティブ・インダストリアライゼーション・センターを開設した。1万5千平方フィート(約422坪)の大きさのセンターにはSLS3Dプリンター、マルチジェット・フュージョン3Dプリンターなどを含む24種類の各種の3Dプリンターが設置され、試作品や完成品パーツの製造が行われる。 ゼネラルモーターズのアディティブ・デザイン・マテリアルエンジニアリング担当ディレクターのオードリー・ブラウン氏は、「ゼネラルモーターズの業務革新のコアコンポーネントは、よりアジャイルに、そしてよりイノベーティブな会社に進化することです。そして、それを実現するために3Dプリンティングは極めて重要な役割を担います。従来の製造方法に比べ、3Dプリンティングはより早く、より低コストで製造することが可能だからです」と説明している。 自動車製造の産業セクターは、古くから3Dプリンターを活用してきたことで知られている。3Dプリンターは、当初はパーツなどの試作品製造に使われてきたが、最近は完成品パーツの製造に3Dプリンターが活用され始めている。BMW傘下のロールスロイスも、自社のロールスロイス・ゴーストの完成品パーツの製造に3Dプリンターを活用しているとして話題になっている。自動車業界においては、完成品パーツの製造に3Dプリンターが使われる機運が今後さらに高まると予想されている。
掲載日:2020年12月19日:マラウイ共和国にアフリカ初の3Dプリント住宅が建設
マラウイ共和国にアフリカ初の3Dプリント住宅が建設され、話題になっている。3Dプリント住宅を建設しているのはスイスの大手セメント・コンクリートメーカー、ラファージュフォルシムの子会社の14ツリーズ。デンマークの建設3DプリンターメーカーのCOBODが開発した建設3Dプリンター「COBOD2}を使い、9.6 X 9.6 X 3.1 メートルの平屋建て住宅を建設している。COBOD社は、デンマークから2名の技術者を現地へ派遣し、トレーニングなどを行っている。 COBODの創業者でジェネラルマネージャーのヘンリック・ランド-ニールセン氏は、「14ツリーズ社が、我が社のテクノロジーをアフリカで活用していただいていることに感銘を覚えています。また、アフリカ初の3Dプリント住宅を、驚くべきスピードで建設していることにも驚きを覚えています。アフリカにおいて、より多くの住宅が建設3Dプリンターで建設されることを確信しています。アフリカでは住宅や学校などの建物が大きく不足しており、その問題を解決するために我々のテクノロジーが活用できると信じています。ラファージュフォルシムと14ツリーズに対して、最大のサポートを提供してまいります」とコメントしている。 ラファージュフォルシムは、スイス・ザンクトガレン州に拠点を置く大手セメント・コンクリートメーカー。全世界90カ国以上でセメント、コングリート、骨材などを製造販売し、7万人以上の従業員を雇用している。 マラウイ共和国は、アフリカ南東部に位置する、人口1600万人を有する共和国。国土のほぼすべてが高原上にあり、北部をタンザニアと、南部をモザンビークとザンビアとに国境を接している。1964年にイギリスの植民地から独立し、国際連合に加盟した。日本はマラウイ共和国に大使館を設置し、現地には170名の日本人が在留している。
掲載日:2020年12月18日:オーストリアのメガネ工房がトウゴマの実を原料に3Dプリントメガネを製造
オーストリアのメガネ工房が、トウゴマ(唐胡麻)の実を原料に3Dプリントメガネを製造して話題になっている。 オーストリアのタイロレアンアルプスに拠点を置くロルフ・スペクタクルズは2007年設立。設立当初より木などの天然の材料を使ったメガネフレームを製造している。ロルフ・スペクタクルズが開発した3Dプリントメガネはシングルピースで、メンテナンスの必要がないとしている。素材はトウゴマの実の粉末と水を混ぜたものを使っている。ロルフ・スペクタクルズによると、トウゴマの実は多年生の灌木で一年中収穫でき、収穫後もすぐに実がなるサステナブルな素材だという。 トウゴマは熱帯アフリカ、熱帯アジアに広く生息する大型の低木で、掌状の葉と棘のある皮膜を持つのが特徴。ヒマとも呼ばれ、古代エジプトの頃から種子からとれるひまし油が塗料、燃料、香料などに使われてきた。日本や中国でも、ひまし油は古来から便秘薬として使われてきている。トウゴマは現在、インド、中国、ブラジルなどで年間100万トン程度生産されている。 ロルフ・スペクタクルズの3Dプリントメガネは6色のカラーと23のデザインで提供される。同社のメガネは同社のウィーン本店を含む国内6店舗で販売されるほか、全世界50カ国に輸出される。
掲載日:2020年12月17日:ロールスロイスが3Dプリンターの活用を強化
イギリスの自動車メーカーでBMW傘下のロールスロイスが3Dプリンターの活用を強化している。関係者によると、ロールスロイスはBMWがドイツのオバーシュライヒシャイムに開設したアディティブ・マニュファクチャリング・センターで、主にメタル3Dプリンターとポリマー3Dプリンターを使い、自社のロールスロイス・ゴースト用プロダクションパーツを製造しているという。 BMWグループのダニエル・シェイファー・プロダクション担当部長は、「アディティブ・マニュファクチャリング技術は開発サイクルの時間を短縮し、自動車の製造時間も短縮します。3Dプリンティングはまた、コンポーネントの製造時間も、高い品質基準を満たしながら削減してくれます。ロールスロイスのチームも、3Dプリンティングのこうしたメリットを十分に活用しています」とコメントしている。 ロールスロイスは、昨年10月にロールスロイス・ゴースト用パーツを初めて3Dプリンターで製造した。製造にはSLA3Dプリンター、マルチジェット・フュージョン3Dプリンター、パウダーベッド・フュージョン3Dプリンターなどが使われた。 自動車業界は、3Dプリンターが長らく利用されてきた業界として知られている。一方、自動車業界では、主に各種パーツの試作品づくりに3Dプリンターが使われてきた。プロダクションパーツの製造に3Dプリンターが使われるのは珍しい。
掲載日:2020年12月16日:アプテラ・モーターズがソーラー電気自動車の販売予約受付を開始
米カリフォルニア州に拠点を置くスタートアップ企業のアプテラ・モーターズが、ソーラー電気自動車「アプテラ」の販売予約受付を開始した。アプテラ・モーターズによると、販売予約受付開始から24時間で第一バッチの330台が完売となった。また、第二バッチ以降の予約も受け付けていて、保証金100ドル(約1万500円))で予約できるという。アプテラ・モーターズは、現時点でアメリカ国内外から3000件以上の予約を受けつけたという。 アプテラはソーラー発電パネルを搭載した二人乗りの三輪自動車で、航続距離400マイルの「アプテラ・パラダイム」、航続距離1000マイルの「アプテラ・パラダイムプラス」、カスタムメイドの「カスタム・アプテラ」の3モデルがリリースされる。価格は25,900ドル(約272万円)から46,900円(約492万円)となっている。 アプテラのボディはカーボンファイバーなどを素材に大型3Dプリンターで製造されている。アプテラの標準モデルのサイズは2.2メートル X 4.4メートルで、車体重量1300キログラムとなっている。 アプテラ・モーターズは、アプテラのデリバリーを来年から開始するとしている。 アプテラ・モーターズは2005年にエンジニアのスティーブン・ファンブロとクリス・アンソニーが設立したベンチャー企業。設立当初から開発遅延が続き、2011年に一度経営破綻している。同氏らは2019年にアプテラ・モーターズを再建するクラウドファンディングキャンペーンを展開し、予定金額の調達に成功した。
掲載日:2020年12月15日:ラスベガス家電見本市CES2021がオンラインで開催
世界最大規模の家電関連展示会のラスベガス家電見本市CES2021が、来月1月11日から14日までの4日間オンラインで開催される。ラスベガス家電見本市は、毎年一月にラスベガス・コンベンションセンターで開催されているが、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大を受け、今年はオンラインでの開催となった。 史上初のオンラインによる開催となるCES2021には、家電メーカーなどによるバーチャル展示会が開催されるほか、90以上のオンラインセッションが実施される。また、自動運転車やスマートシティ関連などの最新のテーマに関するトークセッションなども行われる。 CESには、3Dプリンターメーカー、3Dプリンティングソフトウェアメーカーなどのアディティブ・マニュファクチャリング関連企業が毎年多数出展している。 CES主催者のコンスーマー・テクノロジー・アソシエーション(CTA)は、新型コロナウィルスのパンデミックが収束の兆しを見せない中、来場者の安全を確保できないと判断、オンラインでの開催を決めたとしている。CTAは、再来年のCES2022は通常通りラスベガス・コンベンションセンターで、エンターテインメントの要素を盛り込んだ新しい形で開催したいとしている。 新型コロナウィルスのパンデミックにより、アディティブ・マニュファクチャリング関連展示会を含む多くの大規模展示会が中止またはオンラインでの開催を余儀なくされている。毎年11月にドイツのフランクフルトで開催されているFormnextも、今年はオンラインでの開催を余儀なくされた。
掲載日:2020年12月14日:Formnext 2021の通常通りのオフラインによる開催が決定
世界最大規模のアディティブ・マニュファクチャリング関連展示会のFormnextの、来年の通常通りのオフラインによる開催が決定した。主催者の発表によると、Formnext 2021は来年11月16日から19日の四日間、ドイツ・フランクフルトのメッセ・フランクフルトで開催される。 毎年11月に開催されているFormnextは、今年は新型コロナウィルスの世界的な感染拡大によりオフラインによる開催を余儀なくされたが、Formnext コネクトと題されたオンラインイベントには世界中から8500人が参加し、203社の企業がバーチャル展示会に出展した。なお、主催者によると、Formnext コネクトのバーチャル展示会は2020年12月31日まで公開される。 Formnextではアディティブ・マニュファクチャリング業界をリードする世界各国の3Dプリンターメーカー、素材メーカー、ソフトウェアメーカーなどによる展示のほか、業界の著名人によるトークセッションやセミナーなどの各種のイベントが行われている。なお、新型コロナウィルスのパンデミック発生前に行われたFormnext 2019には852社の企業が出展し、世界中から3万4千人の参加者が集まった。 新型コロナウィルスのパンデミックにより、世界中のアディティブ・マニュファクチャリング関連イベントが中止や延期、またはオンラインでの開催に追い込まれている。アメリカ最大規模のアディティブ・マニュファクチャリング関連展示会のアディティブ・マニュファクチャリング・ユーザーグループも、今年の年次総会を来年の開催へ延期している。
掲載日:2020年12月13日:レッドワイヤーが史上初めて宇宙空間でのセラミック3Dプリンティングに成功
アメリカの宇宙系スタートアップ企業のレッドワイヤーが、史上初めて宇宙空間でのセラミック3Dプリンティングに成功した。レッドワイヤーが買収したNASA傘下のベンチャー企業のメイド・イン・スペースが開発した宇宙用SLA3Dプリンターを使い、タービン用サンプルパーツを製造した。製造されたパーツはスペースXのドラゴンCRS-21宇宙船に搭載され、地球へ運搬されるという。 メイド・イン・スペースのトム・キャンベル社長は、「今回の成功は、宇宙空間でのモノづくりにおける重大なマイルストーンです。地球上で製造するよりも高い強度を持つセラミックパーツが製造できたからです。これにより、宇宙空間でのモノづくりが今後さらに活性化するでしょう」とコメントしている。 メイド・イン・スペースは、2016年に宇宙用3Dプリンター「ゼロ・グラビティ」を国際宇宙ステーションに設置し、人類史上初の宇宙空間での3Dプリンティングを成功させた。ゼロ・グラビティは、ABS、PEなどを素材に、これまでに100点以上のパーツを製造している。 レッドワイヤーは、宇宙産業に特化したプライベート・エクイティ・ファームのAEインダストリアル・パートナーズが今年6月設立した新興企業。AEインダストリアル・パートナーズは、今年初めにも人工衛星・宇宙船メーカーのアドコール・スペース社と、宇宙システムエンジニアリング企業のディープ・スペース社をそれぞれ買収し、傘下に収めている。
掲載日:2020年12月12日:アディティブ・マニュファクチャリング・ユーザーグループが2021年度年次総会をフロリダ州オーランドで開催
アメリカ最大のアディティブ・マニュファクチャリング関連業界団体のアディティブ・マニュファクチャリング・ユーザーグループ(AMUG)が、2021年度年次総会をフロリダ州オーランドで開催する。ヒルトンホテル・オーランドを会場に、5月2日から6日まで5日間開催する。新型コロナウィルスのパンデミックが続くアメリカで、オフラインによる本格的開催となる。 アディティブ・マニュファクチャリング・ユーザーグループは、1990年以来毎年年次総会を開催しているが、。今年は新型コロナウィルスのパンデミックの影響により開催が延期されていた。 AMUGのカール・デッカー会長は、「我々のゴールは、安全な環境の中で会員同士が交流して情報を交換できる対人によるイベントを開催することです。AMUGの役員会は、今後も新型コロナウィルスのパンデミックの状況を注視し、連邦政府と地元自治体の規制を順守する予定です。当初は2021年3月に開催する予定でしたが、諸般の事情を鑑み、5月に延期しました」と説明している。 AMUGは、年次総会の参加申し込みを来年1月6日から開始するとしている。 新型コロナウィルスのパンデミックの影響により、アディティブ・マニュファクチャリング関連イベントが中止やオンラインでの開催を余儀なくされている。毎年11月にドイツのフランクフルトで開催されている世界最大規模のアディティブ・マニュファクチャリング関連展示会のFormnextも、今年はオンラインでの開催を余儀なくされた。
掲載日:2020年12月11日:デスクトップメタルがニューヨーク証券取引所へ上場
マサチューセッツ州ボストンに拠点を置く3Dプリンターメーカーのデスクトップメタルが、現地時間の12月8日、ニューヨーク証券取引所へ上場した。SPAC(Special Purpose Acquisition Company、被買収目的特別会社)を使った上場で、デスクトップメタルがSPACのトライン・アクイジション・コーポレーションを買収する形で上場する。 今回の上場により、デスクトップメタルは5億8千万ドル(約609億円)相当のキャッシュを手にすることになる。また、上場日取引終了時点の同社の時価総額は25億ドル(約2625億円)となった。 自社の上場について、デスクトップメタルの共同創業者でCEOのリック・フュロップ氏は、「上場する前にファイナンスのスキームはほぼ出来ていました。上場により、非有機的な機会を追求し、我々の有機的な成長を継続することが可能になります。我々のビジネスを拡大し、より大きな経営の自由度を獲得できる大きなチャンスになります」とコメントしている。 デスクトップ・メタルのデスクトップメタル・プロダクションシステムは、シングル・パス・ジェッティング方式を採用し、一般的なSLS方式のメタル3Dプリンターの約100倍のスピードで造形する事が可能としている。 デスクトップ・メタルはマサチューセッツ工科大学の関係者らが2015年に設立したスタートアップ企業。同社へは、これまでにグーグル、GE、BMW、ストラタシスなどが9,700万ドル(約106億円)の資金を投資している。
掲載日:2020年12月10日:ストラタシスがオリジンを1億ドルで買収
アメリカの大手3Dプリンターメーカーのストラタシスが、サンフランシスコに拠点を置くスタートアップ3Dプリンターメーカーのオリジンを1億ドル(約105億円)で買収する。ストラタシスはオリジンの株式を現金55500万ドルと自社株4500万ドルで購入する。 オリジンは2015年設立。独自開発したプログラマブル・フォトポリマリゼーション技術をベースにしたSLA3Dプリンター「オリジン・ワン」を開発している。オリジンの3Dプリンターは、特に医療、歯科医療、ツーリング、防衛、コンスーマーグッズなどの産業セクターのユーザーに広く利用されている。また、オリジン・ワンは、大手化学メーカーのヘンケル、BASF、DSMから樹脂素材の供給を受けている。 新型コロナウィルスのパンデミックが広がる中、ストラタシスとオリジンは今年4月に新型コロナウィルスの検査用スワブの販売パートナーシップ契約を締結していた。契約によると、ストラタシスはオリジンが製造する新型コロナウィルス検査用スワブを、ストラタシスの販売チャネルを通じて全米の医療機関や検査機関に販売するとしていた。 あるアナリストは、オリジンが事業を展開している工業アプリケーションのセクターは、アディティブ・マニュファクチャリング市場において今後最も成長が期待できるとしている。また、今回のオリジンの買収により、ストラタシスの今後五年間の売上は、少なくとも20%は拡大するとしている。
掲載日:2020年12月9日:来年の歯科医療用3Dプリンティング市場が31億ドル規模に回復へ
アメリカの市場調査会社のスマートテック・アナリシスが、来年の全世界の歯科医療用3Dプリンティング市場が31億ドル(約3255億円)規模に回復すると予想したレポートを発表した。 「歯科医療におけるアディティブ・マニュファクチャリング」と題されたレポートは、新型コロナウィルスの世界的パンデミックにより緊急の歯科医療を除いた多くの歯科医療が提供制限などを受けた今年から、来年にかけて回復すると予想している。一方で、回復水準については、今年初めに発表された当初予想の65%から80%程度にとどまるとしている。 新型コロナウィルスのパンデミックの歯科医療用3Dプリンティングへの影響については、クラウンなどの製造機会が総じて減少しているものの、メールオーダーによる矯正用アライナーなどの需要が高まり、利用シーンがシフトしているとしている。 新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により、歯科医療の受診者は世界的に減少傾向にある。ある調査によると、日本の歯科医院も、新型コロナウィルスの影響により69.5%が「患者が減少した」と答えており、特に一般的な保険診療の患者が減少していると答えている。
掲載日:2020年12月8日:マイティ・ビルディングズへの問い合わせが増加
3Dプリンターで住宅を建設しているアメリカのスタートアップ企業マイティ・ビルディングズへの問い合わせが増加している。マイティ・ビルディングズのザイン・エル・ハジイ氏によると、新型コロナウィルスのパンデミックの影響もあり、同社の3Dプリント住宅に関する問い合わせや見積り依頼が世界中から寄せられているという。 同氏は、「結婚したての若いカップルから、現在住んでいる住宅を建て増ししたいというシニアの方まで、世界中の国や地域からのお問合せが急増しています。新型コロナウィルスのパンデミックの影響で在宅勤務を余儀なくされている人から、在宅ワーク用に使いたいという声もいただいています。 マイティ・ビルディングズは2017年設立。多くの建設企業が工事現場で建設3Dプリンターを使って住宅などを建設する一方、同社は自社工場に設置した建設3Dプリンターで住宅を建設し、現場に設置する「オフプレミス・コンストラクション」を特徴としている。 マイティ・ビルディングズによると、同社の建設3Dプリンターは350平方フィート(約32.51平方メートル)の大きさの簡易住宅を、わずか24時間で建設できるという。同社の3Dプリント住宅は、これまでにカリフォルニア州サン・ラモンとサン・ディエゴにそれぞれ設置されている。同社はまた、住宅不足が深刻化しているカリフォルニア州オレンジ郡に大規模集合住宅を建設するプロジェクトを立上げている。
掲載日:2020年12月7日:ビッグレップの元幹部がイノベーションスタジオを設立
ドイツの3Dプリンターメーカーのビッグレップの元幹部が、ベルリンにイノベーションスタジオを設立して話題になっている。設立したのはダニエル・ブーニング、ステファン・バイエル、パーヴィン・アディヤマンの三人。三人はビッグレップにてCEO、CFO、CAOなどを務めていた。イノベーションスタジオのCEOにはブーニング氏が就任する。 nフロンティアと名付けられたイノベーションスタジオは、主に製造業のユーザーに対してアディティブ・マニュファクチャリング、AI、VRなどを使った製品デザインやプロトタイピングなどの支援を行うとしている。 ブーニング氏は、「我々のミッションは、クライアントに最適な(アディティブ・マニュファクチャリングの)ソルーションを提供するに留まりません。スマートなデザインから適切なオペレーションモデルの構築、現実的なプロダクト・デベロップメントとビジネスモデルの開発まで、一貫した支援を行ってまいります」とコメントしている。 ビッグレップは、ドイツ・ベルリンに拠点を置く3Dプリンターメーカー。同社は2014年にマーセル・タスラー、ルネ・グルカ、ルーカス・オーミゲンの三人の起業家が共同で設立、当初より大型FDM3Dプリンターを製造販売している。設立時よりルネ・グルカがCEOとして同社を率いてきたが、同氏が昨年病気により49歳の若さで急逝したため、直近までバイエル氏がCEOを務めていた。ビッグレップの大型FDM3Dプリンター「ビッグレップ・ワン」は、造形サイズ1立方メートルの大型3Dプリンターで、主に欧米のメーカーを中心にユーザーを増やしている。
掲載日:2020年12月6日:BASFがFDM3Dプリンター用ステンレススチールフィラメントをリリース
ドイツの大手総合化学メーカーのBASFが、傘下のBASFフォーワード・アディティブ・マニュファクチャリングを通じて、FDM3Dプリンター用ステンレススチールフィラメントをリリースした。ウルトラフューズ17-4PHメタルフィラメントと名付けられたフィラメントは、一般的なFDM3Dプリンターであればほとんどの機種で利用できるとしている。汎用的なFDM3Dプリンター用メタルフィラメントがリリースされるのは非常に珍しい。 BASFは、17-4PHメタルフィラメントはツーリング、ジグ、フィクスチャー、エンドユーズパーツなどの様々なアプリケーションやパーツの製造に適しているとしている。 BASFの3Dプリンティングサービスソルーションズ担当責任者のフィラット・ヒザル氏は、「17-4PHは、我が社の強力な研究開発活動が生んだ賜物です。チタンから高品質スチールなど、10種類程度の素材を試してみた結果、17-4PHの開発に至りました。今後も市場のユーザーが求める新たなフィラメントを開発してゆきます」とコメントしている。 BASFは、ドイツのルートヴィヒスハーフェン・アム・ラインに拠点を置く、150年の歴史を持つ世界最大の総合化学メーカー。全世界で11万人を超える従業員を擁し、735億ユーロを超える売上を計上している。同社は昨年11月にフランスの大手3Dプリンティングサービスビューローのスカルプティオを買収し、3Dプリンターの世界でのプレゼンスを強化している。
掲載日:2020年12月5日:ブルーオリジンのBE-7ロケットエンジンが燃焼試験に成功
Amazon創設者ジェフ・ベゾス氏が設立したロケット製造ベンチャー企業のブルーオリジンが、現在開発中の大型ロケットエンジンBE-7ロケットエンジンの燃焼試験を成功させた。NASAのマーシャル宇宙飛行センターで行われた燃焼試験は四回目となるもので、約20秒間燃焼された。BE-7は、アメリカが計画中の有人月面探査プロジェクトのアルテミス計画で使用される予定。 BE-7は大型3Dプリンターを使って製造されたロケットエンジンで、液体酸素と液体水素を燃料に最大1万lbfの出力が出せるとしている。 ブルーオリジンのジョン・ヴィルジャ副社長は、「BE-7の高い推進力、正確なスロットル性、再起動機能は、月面探査を行う宇宙船のペイロードを輸送するのに最適です。燃焼試験は今後も続きますが、NASAのマーシャル宇宙飛行センターのスタッフと協力しながら適切に行ってゆきます」とコメントしている。 ブルーオリジンは2000年9月に、ジェフ・ベゾス氏が「誰でも宇宙へ行けるようにする」ことを目的に設立したスタートアップ企業。これまでに3Dプリンターで製造した大型ロケットエンジンのBE-4シリーズをユナイテッド・ローンチ・アライアンスやボーイングなどの外部の企業に提供してきている。 ブルーオリジンはまた、今年から宇宙カプセルを使った民間人のための宇宙旅行の開始を計画していたが、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大の影響などにより、これまでに計画を延期している。
掲載日:2020年12月4日:イスラエルの代替肉製造ベンチャー企業が株式を公開
イスラエルの代替肉製造ベンチャー企業のSavorEatが、テルアビブ証券取引所に株式を公開(IPO)した。IPOにより、SavorEatは1300万ドル(約13億6500万円)程度の資金を手にした。IPO直後の同社の時価総額は5120万ドル(約53億7600万円)となっている。 SavorEatは2018年設立。植物性たんぱく質を主原料とした代替肉を、自社開発したフード3Dプリンターの「ロボットシェフ」で加工調理している。同社の代替肉は脂肪、筋肉、細胞のそれぞれを組み合わせて製造され、食感や味が他社の代替肉よりも実際の肉に近いとしている。ロボットシェフはまた、アレルギー対応などを含めた代替肉のカスタマイズ製造が可能としている。 SavorEatの共同創業者でCEOのレイチェリ・ヴィズマン氏は、「今回のIPOにより、資金調達のみならず、フードテック市場における我が社の可能性を広く世間に知らしめることになりました。それにより、地元企業からの引き合いや世界市場への進出機会を獲得し、我々の代替肉を普及させるきっかけになると期待しています」コメントしている。 SavorEatは、これまでにイスラエルの著名ハンバーガーレストランチェーンのBBBと業務提携契約を締結し、同社の代替肉を使ったハンバーガー試作のパイロットプログラムを開始している。同社は今後、ヨーロッパ、アメリカ、アジア太平洋地域へ進出するとしている。
掲載日:2020年12月3日:ディメンション・インクスが325万ドルの資金調達に成功
シカゴに拠点を置く医療系スタートアップ企業のディメンション・インクスが、317万ドル(約3億3285万円)の資金調達に成功した。同社のシードファイナンスに参加したのは、アーリーステージの医療系ベンチャー投資に特化したベンチャーキャピタルのKdTベンチャーズ。バリュエーションなどの投資の条件については明らかにされていない。ディメンション・インクスは、調達した資金を同社製品のFDA(米国食品医薬品局)の承認申請などに使うとしている。 ディメンション・インクスは2017年に、シカゴの名門大学ノースウェスタン大学のスピンアウト企業として設立された。同社は3Dプリンターを使い、整形外科用組織修復インプラントなどを製造している。同社はエモリー大学、フィラデルフィア子供病院、カーネギーメロン大学、シンガポール南洋工科大学などと提携し、製品の研究開発を行っている。 ディメンション・インクスはまた、調達した資金を顔面修復用インプラントや歯科手術用インプラントの製造にも投じるとしている。 KdTベンチャーズのフィル・グレイェスキ会長は、「ディメンション・インクスは医療3Dプリンティング用素材のスペシャリストです。製品の商品化と認証承認へのアプローチはエレガントで実務的です。再生医療の世界において、彼らの製品とプラットフォームは、画期的に重要な役割を果たすでしょう」とコメントしている。
掲載日:2020年12月2日:GoProtoがスリーディーシステムズのオーストラリア・3Dプリンティングサービスビューローを買収
米カリフォルニア州サンディエゴに拠点を置く3DプリンティングサービスビューローのGoProtoが、スリーディーシステムズのオーストラリア・3Dプリンティングサービスビューローを買収した。2年前にメルボルンに開設された施設はオーストラリア最大規模で、買収によりGoProtoはオーストラリア最大規模の3Dプリンティングサービスビューローとなる。なお、買収条件などの詳細については明らかにされていない。 買収についてGoProtoのサイモン・マリオット取締役は、「この買収は、アジア太平洋地域に3Dプリンティング技術を普及させるという我々のマネジメントチームのゴールに向けての大きな一歩です。我々の顧客にとってのベネフィットも大きく、インダストリー4.0へ移行し、迅速で堅牢なサプライチェーンを築くための礎石になるでしょう」とコメントしている。 GoProtoは先月、3Dスキャニング・サービスビューローのWYSIWUG3Dも買収し、サービスのラインアップを拡充している。WYSIWUG3Dは2003年設立の老舗で、各種の産業セクターにおいて多くのユーザーを抱えている。 GoProtoは2016年設立。本拠地のサンディエゴに8台のHPの4200マルチジェットフュージョン3Dプリンターを設置し、24時間体制で3Dプリンティングサービスを提供している。
掲載日:2020年12月1日:ゾートラックスがコアレンズとリバースマージャー契約を締結
ポーランドの3Dプリンターメーカーのゾートラックスが、同じくポーランドの医療用レンズメーカーのコアレンズとリバースマージャー契約を締結した。契約によると、コアレンズはゾートラックスのすべての資産と負債を買収し、対価として株式の97パーセントをゾートラックスの株主へ譲渡する。コアレンズはポーランドのニューコネクト株式市場の上場企業であり、ゾートラックスは上場企業となる。リバースマージャー後の時価総額は1億5千万ズロチ(約4158億円)となる見込み。 リバースマージャーの実施についてゾートラックスのマリウズ・バブラ副社長は、「ゾートラックスの企業価値を正しく評価していただけたと思います。リバースマージャーの実施により、幅広い産業セクターでよりダイナミックな成長が期待できます」とコメントしている。 リバースマージャーとは、上場している既存企業をシェルカンパニーにして、シェルカンパニーに自社の資産を買い取らせて事実上上場するメソッド。IPO(新規株式公開)のように煩雑な事務的手続きが必要なく、新興企業がスムースに上場するために行われる。 ゾートラックスは2013年設立。独自開発したLPD(layer plastic deposition) ベースのFDM3Dプリンターを開発し、主にアメリカとヨーロッパを中心に販売している。
掲載日:2020年11月30日:アディティブ・マニュファクチャリング戦略会議2021がオンラインで開催
アディティブ・マニュファクチャリング戦略会議2021が、2021年2月9日と10日の2日間オンラインで開催される。四回目の開催となる今回は、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大の影響により、初めてオンラインでの開催となる。 初日9日はメタル・ニューマテリアルと称し、最新のメタル3Dプリンター用素材などについてのセッションが行われる。特に航空宇宙、自動車、オイル・ガスなどの産業セクターにおける最新事例などが紹介される。 二日目10日はメディカル・デンタルと称し、新型コロナウィルスのパンデミックが医療アディティブ・マニュファクチャリングの世界にどのような影響を与えたかについての議論が行われる。また、パンデミック禍の医療サプライチェーンが、アディティブ・マニュファクチャリングによってどのように変化したかについても情報交換される。 開催期間中、20のオンラインセッションがライブでストリーム配信される。すべてのセッションにはオンラインでモデレーターが参加し、セッションスピーカーと参加者との質疑応答などをコーディネートする。 アディティブ・マニュファクチャリング戦略会議は、アメリカ国内で行われるアメリカ最大規模のアディティブ・マニュファクチャリング関連展示会、前大会は2020年2月11日と12日の2日間、マサチューセッツ州ボストンのシーポート・ワールドトレードセンターで開催された。
掲載日:2020年11月29日:Cybe建設がニュージーランド初の3Dプリントベンチを製造
オランダのCybe(サイビー)建設が、テクノロジー企業のQOROXと共同でニュージーランド初の3Dプリントベンチを製造した。長さ2.8メートルのベンチはCybe建設の建設コンクリート3Dプリンターで製造され、ニュージーランド・ハミルトン市内の公園に設置される。製造にかかった時間はわずか30分だったという。 ハミルトン市の関係者によると、Cybe建設の建設3Dプリンターは高さ4.5メートルの住宅ブロックを1時間で製造でき、一般的な大きさの住宅であれば1週間程度で建設できるという。 Cybe建設の建設3Dプリンターを輸入したQOROXは、建設3Dプリンターを住宅などの建設に加え、コマーシャルビルディング、リテイニングウォール、プランター、スカルプチャー、ピクニックテーブルなどの製造に利用する予定だとしている。 建設3Dプリンターの輸出に際し、Cybe建設は二人の技術者をニュージーランドへ送り、QOROXのスタッフに10日間のハンズオントレーニングを施したという。 CyBe建設は2013年11月設立のオランダのベンチャー企業。建設3Dプリンターの他、建設3Dプリンター用ソフトウェア、建築用素材などを製造している。Cybe建設は2017年6月にUAEのドバイでも研究施設を建設3Dプリンターで建設している。
掲載日:2020年11月28日:ユルゲン・フォン・ホレン氏がウルチメーカーのCEOに就任
オランダのデスクトップ3DプリンターメーカーのウルチメーカーのCEOに、ユルゲン・フォン・ホレン氏が就任する。2021年1月1日付けの就任で、現職のジョス・バーガー氏は退任し、同社の監査委員に就任する。 ホレン氏は前職で工業用ロボットメーカーのユニバーサル・ロボットの社長兼CEOを務め、同社を世界的なマーケットリーダーの地位へ引き上げた。ホレン氏はまた、機械メーカーのビルフィンガー、ダイムラークライスラー・サービス、Tシステムズ、ペントエアーなどでマネジメントチームを率いた。 ウルチメーカーのCEO就任についてホレン氏は、「ウルチメーカーという革新的な製品と強力なビジネスモデル、そして優秀な人材を持つチームに合流できることに興奮しています。350億ドル(3兆6750億円)の規模を持つ3Dプリンター市場は、今後年率20%の成長率で成長を続けるでしょう。ウルチメーカーはダイナミックなイノベーションを生み出し、フレキシブルなマニュファクチャリング実現を支援します。チーム全員でウルチメーカーを業界リーダーのポジションへ導きたいと思います」とコメントしている。 ウルチメーカーはオランダ・ユトレヒトに拠点を置く2011年設立の3Dプリンターメーカー。これまでに主に欧米市場のユーザーに125,000台の3Dプリンターを出荷し、従業員400名を雇用するまでに成長している。同社が買収したオープンソースのスライサーソフトのCuraは、これまでに全世界で50万人のユーザーを抱え、一週間に140万点の部品をプリントしているとされる。
掲載日:2020年11月27日:シンガポールで3Dプリント銃の3Dモデル所有を禁止する法案が提出
シンガポールで3Dプリント銃の3Dモデル所有を禁止する法案が提出された。シンガポール内務省によると、銃、爆発物、武器管理法と名付けられた法案は、3Dプリント銃の製造や所有を禁止するのみならず、3Dプリント銃の3Dモデルの製造と所有も禁止する。違反者には個人で最大5万シンガポールドル(約389万円)、組織で最大10万シンガポールドル(約778万円)の罰金が課せられる。 シンガポール内務省は法案提出の理由を、3Dプリンターによる違法銃火器の製造を未然に防ぎ、社会に対する脅威を取り除くためと説明している。 シンガポールは3Dプリンターの導入に熱心な国として知られているが、これまでに3Dプリンターで銃火器が製造された、または3Dプリント銃が実際に犯罪に使用されたといった事件は報じられていない。 シンガポールでは、市民による銃火器の所有は認められているものの、所有を正当化する理由が必要とされている。また、所有のための免許の取得は難しく、一般的な市民のほとんどは免許を保有していないとされる。 シンガポールはまた、銃火器の規制が非常に厳しいことでも知られている。銃火器の違法所有、密輸入、使用などについては極めて重い罰則が規定されている。さらに、銃火器を実際に発砲すると、対象が人・モノであるかを問わず、死刑が課せられる可能性がある。
掲載日:2020年11月26日:SPEE3Dがオーストラリア海軍とメタル3Dプリンティングのパイロットプログラムを開始
オーストラリア・メルボルンに拠点を置くメタル3DプリンターメーカーのSPEE3Dが、オーストラリア海軍とメタル3Dプリンティングのパイロットプログラムを開始した。オーストラリア政府から150万オーストラリアドル(約1億2750万円)の助成金を受けて行われる2年間のプログラムでは、SPEE3Dのメタル3Dプリンター「WarpSPEE3D」を使った各種のRMO(リペア、メンテナンス、オーバーホール)などが行われる。 WarpSPEE3Dは、造形サイズ1 X 1 X 0.7 メートルの造形サイズを持つ大型メタル3Dプリンターで、分速100グラムのスピードでの造形が可能。 SPEE3Dのバイロン・ケネディCEOは、「オーストラリア海軍の共同でこのプログラムを開始できることに興奮しています。陸上および海上で求められるハイクオリティなパーツをオンデマンドで提供することは、オーストラリアの国防にとって極めて画期的なことになるでしょう」とプレスリリースで表明している。 3Dプリンターを軍事的な目的で活用する機運は世界的に高まっている。軍隊の運用では物資の補給が重要だが、各種の物資の製造と備蓄に膨大なコストと物理的リソースが必要になる。3Dプリンターを活用することで物資をオンデマンドで供給することが可能になり、従来のサプライチェーンが不必要になる可能性が高まる。
掲載日:2020年11月25日:ニュージーランドの大学生が海洋投棄プラスチックから3Dプリンター用フィラメントを製造
ニュージーランドの大学生が海洋投棄プラスチックから3Dプリンター用フィラメントを製造し、話題になっている。 ニュージーランド・ヴィクトリア大学のマシュー・オヘイガン君は地元のムール貝養殖業者から養殖用ロープ、網、浮きなどのプラスチック廃材を入手し、3Dプリンター用フィラメントにリサイクルしている。さらに、ペンギンの巣箱やビーチチェアーなどの海で使えるグッズを3Dプリンターで製造している。 現在は試作レベルの製造にとどめているもののの、地元の養殖業者組合と共同で今後生産規模を拡大する計画だとしている。 プラスチックなどの海洋ゴミを3Dプリンター用フィラメントにリサイクルプロジェクトは世界各地で立ち上がっている。オランダのベンチャー企業リフィル社も、投棄されたヨーグルトの容器を原料にフィラメントを製造するプロジェクトを立ち上げている。また、オーストラリアの非営利団体グリーンバッチも、海洋投棄プラスチックを3Dプリンター用フィラメントにリサイクルするプロジェクトを立ち上げている。 全世界では年間3億トンものプラスチックが投棄され、800万トンが海洋に投棄されているとされる。いわゆる海洋投棄ゴミの80%がプラスチックで、回収などの対応が急務とされている。
掲載日:2020年11月24日:ナノ・ディメンションがNASDAQで1億ドルの資金を調達
イスラエルのエレクトロニクス3Dプリンターメーカーのナノ・ディメンションが、NASDAQで1億ドル(約105億円)の資金を調達する。米国預託証券を2500万株、1株4ドルで売却する。発表を受け、ナノ・ディメンションの株価は5.86ドルから24%下落し、4.43ドルで取引を終えた。 ナノ・ディメンションは、調達した資金を運転資金に活用するとしている。新型コロナウィルスのパンデミックの世界的な感染拡大などの影響により、ナノ・ディメンションは2020年度第三四半期決算で2070万ドル(約21億7350万円)の営業赤字を計上している。 今回の資金調達により、ナノ・ディメンションが今年調達した資金の総額は2億1530万ドル(約226億650万円)となった。 ナノ・ディメンションのイエール・サンドラーCEOは、「今年度の売上低下は、新型コロナウィルスのパンデミックの影響によるものです。状況についてはそれほど悲観的になる必要がないと考えています。(新型コロナウィルスのパンデミックの収束が見込まれる今後)数字は徐々に改善してゆくでしょう」とコメントしている。 ナノディメンションのドラゴンフライ3Dプリンターは、銀ナノ粒子を素材に電子基板をプリントするタイプのエレクトロニクス3Dプリンターで、オンデマンドで高速で多層プリント基板をプリントする事を可能にしている。
掲載日:2020年11月23日:ロケット・ラブの「リターン・トゥ・センダー」ミッションが成功
ロサンゼルスに拠点を置くロケット製造ベンチャー企業のロケット・ラブが、打ち上げたロケットの回収を目指す「リターン・トゥ・センダー」ミッションを成功させた。ロケットが打ち上げられたニュージーランド現地時間の11月20日明らかになった。 16回目の打ち上げとなるエレクトロン・ロケットには30基の人工衛星が搭載され、地上500キロメートルの周回軌道に投入された。打ち上げ完了後、エレクトロン・ロケットの本体は自然落下し、パラシュートを展開して海上へ着水した。回収されたロケットは現在、ロケット・ラブの工場へ移送されているという。 ロケットを再利用することで、ロケットの製造時間とコストを大幅に削減でき、結果的にロケット打ち上げコストを大きく削減できるとされる。 ロケット・ラブの「エレクトロン・ロケット」は、軽量カーボン合金ベースで作られ、エンジンのコンポーネントを含む多くの部品が3Dプリンターで製造されている。3Dプリンターを活用する事で軽量で強度の強い部品を製造出来、製造コストと時間を削減出来るとしている。
掲載日:2020年11月22日:エアバスがGEアディティブのコンセプトレーザーM2システムを導入
大手航空機メーカーのエアバスが、GEアディティブのコンセプトレーザーM2システムを導入する。エアバスA320シリーズ用チタンコンポーネントパーツの製造などに使われる。コンセプトレーザーM2システムは2基のレーザーを同時に照射して造形するハイエンドメタル3Dプリンターで、正式に製造プロセス承認を受けた。デュアルレーザータイプのメタル3Dプリンターが製造プロセス承認を受けた初のケースとなった。 これまでの一般的なメタル3Dプリンターは、1基のレーザーを使うシングルレーザータイプのものがほとんどだったが、複数のレーザーを同時に使うことで造形スピードが大幅に向上する。特に、同じ種類のパーツを短時間で大量に製造すると言ったケースで能力を発揮できるとしている。 コンセプトレーザーと同じくドイツのメタル3DプリンターメーカーのSLMソルーションズも、現地時間の先週オンラインで開催されたFormnextコネクトで、12基のレーザーを搭載した新型メタル3Dプリンター「NXG Ⅶ 600」を発表し、話題を集めた。 ハイエンドメタル3Dプリンターの世界は、これまでのシングルレーザータイプからマルチレーザータイプへ移行しつつある。マルチレーザータイプのメタル3Dプリンターが普及することで、モノづくりの現場における3Dプリンター活用の機運がさらに高まると期待されている。
掲載日:2020年11月21日:コブラゴルフとHPが共同で3Dプリントパターを開発
アメリカのゴルフクラブメーカーのコブラゴルフが、HPと共同で3Dプリントパターを開発した。キング・スーパースポーツ35パターと名付けられたパターはラティス構造を持つ軽量パターで、重量配分が最適化され、最大限の慣性モーメントを実現したとしている。 コブラゴルフとHPは2019年初めにパートナーシップを締結し、HPのメタルジェットプリンティング技術を使ったゴルフクラブの開発を行ってきていた。これまでに35個のプロトタイプを製造し、商品化へ向けて準備を進めてきていた。 キング・スーパースポーツ35パターに採用されたラティス構造のデザインは、従来のパター製造方法では実現できないデザインとされる。素材には316ステンレススチールが使われ、軽量ながらも十分な強度を確保できたとしている。 キング・スーパースポーツ35パターの価格は399ドル(約41,895円)。11月20日よりコブラゴルフのウェブサイトで数量限定で販売される。 コブラゴルフは、1973年にオーストラリア出身のアマチュアゴルフチャンピオンのトーマス・クロウが設立したゴルフクラブメーカー。当初はプロゴルファー用カスタムゴルフクラブメーカーとしてスタートしたが、これまでに一般ゴルファー向けゴルフクラブも市場に提供してきている。
掲載日:2020年11月20日:リラティビティ・スペースが5億ドルの資金調達を計画
米カリフォルニア州ロングビーチに拠点を置く3Dプリントロケットメーカーのリラティビティ・スペースが、5億ドル(約525億円)の資金調達を計画していると現地メディアのCNBCが報じた。報道によると、シリーズDとなる調達ラウンドを率いるのはタイガー・グローバルとフィデリティをリーダーとするシンジケート。既存株主のソーシャル・キャピタル、プレイグラウンド・グローバル、Yコンビネーター、ボンド・キャピタル、トライブ・キャピタルも追加で出資するという。 今回の資金調達が成功すると、リラティビティ・スペースが調達する資金の総額は6億8500万ドル(約719億2500万円)で、時価総額は23億ドル(約2415億円)となる。 リラティビティ・スペースは、これまでにイリジウム・コミュニケーションズとテレサットから衛星打上プロジェクトを受注しているほか、ロッキード・マーティンと共同でNASAから受注した新型ロケットエンジン開発プロジェクトなどを行っている。 リラティビティ・スペースは、ロケット用部品の95%を3Dプリンターで製造していることで知られている。同社のテラン1ロケットは、競合他社のロケットよりも100分の1の数の部品で製造できるとしている。同社は2020年内のテラン1ロケットの初打ち上げを予定していたが、新型コロナウィルスのパンデミックの影響などにより、現時点までにスケジュールに遅れが生じているとしている。
掲載日:2020年11月19日:BASF傘下企業が自動車業界向けプレゼンテーションを実施
ドイツの大手総合化学メーカーのBASFが、傘下のBASFフォーワード・アディティブ・マニュファクチャリングを通じて、自動車業界向けプレゼンテーションを実施した。ドイツ現地時間の先週開催されたformnextコネクトで実施された。同社の交通ビジネス開発マネージャーのクリスチャン・レインハード氏がオンラインで登壇し、事業者業界でのアディティブ・マニュファクチャリング技術活用についてユーザー事例などを交えて解説した。 BASFが開発したPA6、PP、TPUなどのハイパフォーマンス素材が各種の自動車用アプリケーション製造に利用できること、BASF傘下の3Dプリンティング・サービスビューローのスカルプティオが製造パートナーとして協力できることなどが紹介された。 レインハード氏は、アディティブ・マニュファクチャリングで活用できる技術レベルと素材レベルは射出成形と同次元に達しており、特にファンクショナルプロトタイプ、セーフティエイド、ロボットグリッパー、アセンブリフィクスチャーなどの製造に活用できるとしている。 また、パートナー企業のHymer社とのコラボレーションの事例を取り上げ、Hymerのコンセプト・キャンピングカーの製造に、20種類のBASFが開発したアディティブ・マニュファクチャリング素材が使われたことなども紹介された。
掲載日:2020年11月18日:COBODがドイツで3階建アパートを3Dプリンターで建設
デンマークの建設企業のCOBODが、ドイツで3階建アパートを3Dプリンターで建設し話題になっている。 COBODがドイツのウォーレンハウセンに建設しているのは広さ380平方メートルの三階建アパート。主要ブロックを3Dプリンターで製造し、建物の壁はオンサイトに設置された3Dプリンターで製造する。アパートは5世帯が入居可能で、完成後に賃貸に出されるという。 COBODの創業者でジェネラルマネージャーのヘンリック・ランドニールセン氏は、「コロナウイルスの感染拡大の影響でプロジェクトの開始が遅れましたが、このプロジェクトは建設3Dプリンティング技術の競争優位性を証明する重要なマイルストーンになります。我が社の建設プリンターの可能性を示し、新たな市場を切り開く突破口になると信じています」とコメントしている。 アパートの壁はCOBODのBOD23Dプリンターで建設され、大きさは12.5 X 20 X 7.5メーター。1時間あたり最大10トンのコングリートを使用できるとしている。 COBODは、今年7月にもベルギーで2階建の住宅を建設し、話題を集めている。COBODの建設3Dプリンターはアラブ首長国連邦のドバイ市にも採用され、アパートやオフィスビルの建設に使われている。
掲載日:2020年11月17日:Formnextコネクトが成功裏に開催終了
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によりオンラインでの開催を余儀なくされた世界最大規模のアディティブ・マニュファクチャリング関連展示会のFormnextコネクトが、ドイツ現地時間の先週成功裏に開催終了となった。主催者の発表によると、世界初のバーチャル展示会となったイベントには世界100カ国から8541人が参加し、1412点の製品・サービスが紹介された。出展者と参加者との交流も盛んに行われ、4733件のビデオミーティングが実施された。 Formnext主催者のマサゴ・メッセ・フランクフルトGmbHのペトラ・ハーバーガー社長は、「AIを使ったシステムなど、Formnextコネクトは出展者と参加者がデジタルプラットフォーム上でいかに密接にコンタクトできるかを示してくれました」とコメントし、全体を総括した。 当初は例年通りオフラインでの開催が予定されていたFormnext 2020は、新型コロナウィルスのパンデミックが再拡大の兆しを見せる中、オンラインでの開催に変更を余儀なくされた。Formnextは、毎年11月にドイツのフランクフルトで開催され、世界中から多くの参加者を集めている。 新型コロナウイルスの感染拡大により、アディティブ・マニュファクチャリング関連展示会を含めた大規模イベントの開催中止が相次いでいる。マサゴ・メッセ・フランクフルトGmbHは、現時点で来年のFormnextの開催についてコメントしていない。
掲載日:2020年11月16日:ヴォクセルジェットが2020年度第三四半期決算を発表
ドイツのハイエンドメタル3Dプリンターメーカーのヴォクセルジェットが、2020年度第三四半期決算を発表した。それによると、同社の同期間中の売上は490万8千ユーロ(約6億1350万円で、前年同期の443万6千ユーロ(約5億5450万円)から10.5%増加した。新型コロナウィルスの世界的な感染拡大が続く中、多くの3Dプリンターメーカーが業績を悪化させているが、ヴォクセルジェットは善戦した結果を残した。 部門別では、システム部門の売上が268万6千ユーロ(約3億3575万円)で、前年同期から64.2%増加した。一方、サービス部門の売上は222万2千ユーロ(約2億7775万円)で、前年同期から20.6%減少した。 ヴォクセルジェットは、2020年度通年の売上を2070万ユーロ(約25億8750万円)から2270万ユーロ(約28億3750万円)程度と見込んでいる。 ヴォクセルジェットのインゴ・エデラーCEOは、「ドイツのカスタムカーメーカーからの追加注文などがあり、今期は売上を伸ばすことができました。特に大型HSSプリンターの販売が伸びています」と説明している。 ヴォクセルジェットは2013年設立。ドイツのフライドバーグに拠点を置き、自動車、航空宇宙、エンジニアリング、コンスーマープロダクトなどの産業セクターのユーザーに3Dプリンターを提供している。
掲載日:2020年11月15日:ドイツの化学メーカーのコベストロがエコフレンドリーフィラメントを公開
ドイツ現地時間の今週開催されたオンライン展示会のFormnextコネクトで、ドイツの化学メーカーのコベストロがエコフレンドリーフィラメントを公開した。同社のAddigyフィラメントシリーズに新たに加えられたフィラメントはリサイクルポリマーをベースに開発され、製造時のCo2排出量を最大で20%削減したという。また、製造はオンデマンドで行われるため、省エネルギーと省廃棄物を同時に実現するとしている。 コベストロのアディティブ・マニュファクチャリング担当部長のパトリック・ロッソ氏は、「今日利用可能なマニュファクチャリングテクノロジーでは、完全にサステナブルな製品を製造することはできません。我々は新たなサステナブルな製品開発プロセスを開発中であり、現在は試験フェーズにあります。我々は、製品の開発からリサイクルまで、一貫した循環環境の実現を目指しています」と説明している。 コベストロは昨年「循環経済プログラム」を立上げ、国連が定めるSDGsの規定に準拠した新たな製造モデルの開発を目指している。同社は、現時点で研究開発予算の80%をSDGsの規定準拠に投じており、今後も継続するとしている。 コベストロは、ポリウレタンやポリカーボネートなどの主に取り扱う化学メーカー。レーファークーゼンに拠点を置き、世界30カ国で製造、市場に供給している。
掲載日:2020年11月14日:SLMソルーションズが新型メタル3DプリンターNXGⅦ600シリーズを公開
ドイツ現地時間の今週オンラインで開催された世界最大規模のアディティブ・マニュファクチャリング関連展示会のFormnextコネクトで、ドイツのハイエンドメタル3DプリンターメーカーのSLMソルーションズが、新型メタル3DプリンターNXGⅦ600シリーズを公開した。 NXGⅦ600シリーズは12基の1000ワットレーザーを搭載したSLS3Dプリンターで、競合製品の最大20倍のスピードで造形することが可能とされる。また、インターフェースも完全に一新され、視覚的デザインで操作性が格段に向上したとしている。 一般的なSLS3Dプリンターはシングルレーザーシステムで、1基のレーザーがメタルパウダーを照射して溶融、造形する。NXGⅦ600シリーズは12基のレーザーが同時に稼働するため、造形スピードが飛躍的に向上する。 SLMソルーションズのサム・オリーリーCOOは、「NXGⅦ600シリーズはインダストリアル・マニュファクチャリングにおける革命です。これまでは、造形スピードがSLS3Dプリンターの致命的な弱点とされてきました。NXGⅦ600シリーズは12キロワットのレーザーパワーを有し、これまでに考えられなかった造形スピードを実現しました。単にアディティブ・マニュファクチャリングの世界で革命を起こしたのみならず、マニュファクチャリングの世界で革命を起こしたのです」と説明している。
掲載日:2020年11月13日:フィラメンティブがアメリカでリサイクルフィラメントの販売を開始
イギリスの3Dプリンター用フィラメントメーカーのフィラメンティブが、アメリカでリサイクルフィラメントの販売を開始する。同社のアメリカの販売代理店3Dプリントライフを通じて全米で販売する。 フィラメンティブの創業者のラヴィ・ツーア氏は、「3Dプリンティング市場の規模ではアメリカが世界最大です。アメリカの3Dプリンターユーザーから我が社の製品についての多くのお問合せをいただいています。これまでは距離的なバリアがあり、我々の製品をアメリカのユーザーへお届けできていませんでしたが、このたび3Dプリントライフと販売代理店契約を締結し、販売を開始することになりました。3DプリントライフはB2Bや教育方面の販売チャネルが強く、Amazonでも販売しています。両社ともに共通の価値観を有しており、協働してビジネスを展開できると信じています」とコメントしている。 フィラメンティブが販売するのは55%リサイクルPLAフィラメント、70%リサイクルPLAフィラメントマット、67%リサイクルフィラメントrPETG、rASAフィラメント、100%リサイクルカーボンファイバーPETGフィラメントの5つ。 3Dプリントライフはロサンゼルスに拠点を置く3Dプリンター用フィラメントメーカー。3Dプリンターライフも独自開発したリサイクル「グリーン」フィラメントを製造販売している。
掲載日:2020年11月12日:医療3Dプリンティング用素材メーカーのディメンション・インクスが317万ドルの資金調達に成功
米イリノイ州シカゴに拠点を置く医療3Dプリンティング用素材メーカーのディメンション・インクスが、317万ドル(約3億3285万円)の資金調達に成功した。出資したのはKdTベンチャーズ、ベター・ベンチャーズ、リボルーションズ・ライズなどのベンチャーキャピタル。バリュエーションなどの投資の詳細については明らかにされていない。投資ラウンドをリードしたKdTベンチャーズは、アーリーステージの医療系スタートアップ企業に特化した投資を行っている。 ディメンション・インクスは2017年設立。インプラント用ハイパーエラスティック・ボーン、3Dグラフェン、医療用セラミクスなどの各種の素材を製造している。 ディメンション・インクスでは、調達した資金を製造能力拡張や、FDA(米国食品医薬品局)の登録手続きや臨床前研究などに投じるとしている。 ディメンション・インクスのキャラリン・ノウィンンスキCEOは、「我々のビジョンをサポートしてくださる投資家とのパートナーシップが組めたことを有難く思います。この戦略的、科学的パートナーシップをさらに強化し、より多くの医療用アプリケーションを生み出してゆきます」とコメントしている。 KdTベンチャーズのフィル・グレイエスキ氏は、「ディメンション・インクスは医療用3Dプリンティング素材開発のスペシャリストです。製品の商品化と規制適合に関する彼らのアプローチはエレガントで現実的です。今後成長が見込める再生医療の領域において、極めて魅力的な製品を生み出してくれるでしょう」と説明している。
掲載日:2020年11月11日:FDM3Dプリンター用フードエクストルーダーのキックスターターキャンペーンが好調
FDM3Dプリンター用フードエクストルーダーのキックスターターキャンペーンが好調だ。フランスのパティシエのマリン・コア・バイラ氏が開発したフードエクストルーダーは、FDM3Dプリンターのノズルに装着して食材を押し出すタイプのエクストルーダー。一般的なFDM3Dプリンターであればほぼすべての機種で利用できるとしている。キックスターターでの販売価格は49ユーロ(約6125円)で、キャンペーン終了まで18日を残す今日時点で165人のバッカーから19,981ユーロ(約245万円)の資金を集めている。 フードエクストルーダーを装着するには3Dプリンターからエクストルーダーを外し、コネクターとモーターを装着する必要がある。その後フードエクストルーダーを装着する。 素材はメレンゲミックスが同封される。メレンゲミックスを水とまぜ、ペースト状にしてフードエクストルーダーに注入する。同封のメレンゲミックス以外にも、チョコレート、マッシュドベジタブル、ケチャップ、グワカモレ、バター、スイスバタークリームなどの素材が利用できるとしている。 バイラ氏によると、キックスターターキャンペーン終了後、今年12月中旬より出荷を開始するとしている。現時点では世界中へ出荷可能としているものの、製品価格とは別に送料、関税、税金等の負担が必要。
掲載日:2020年11月10日:ExOneが2020年度第三四半期決算を発表
ドイツのハイエンドメタル3DプリンターメーカーのExOneが、2020年度第三四半期決算を発表した。それによると、同社の同期間中の売上は1740億ドル(約18億2700万円)で、前年同期の1090万ドル(約11億4450万円)から60%増加した。特に3Dプリンターの売上が前年同期から164%増加し、売上拡大に貢献した。好調な決算の発表を受け、ニューヨーク証券取引所で取引されている同社株式の株価は値を上げ、10ドル77セントで取引を終えた。 同期間中の素材およびその他の売上は690万ドル(約7億2450万円)で、前年同期とほぼ横ばいだった。3Dプリンターの売上は伸びたものの、新型コロナウィルスのパンデミックの影響により製造現場での素材の需要が低迷したことが影響した。 同期間中に投じた研究開発費は200万ドル(約2億1千万円)で、前年同期の240万ドル(約2億5200万円)から16%減少した。 ExOneのジョン・ハートナーCEOは、「新型コロナウィルスのパンデミックというチャレンジングな時期において、過去最高の第三四半期決算を発表できたことを誇りに思います。テクノロジーのセクターに集中して製品を供給できたことが売上拡大の要因です」とコメントしている。
掲載日:2020年11月9日:バージニア州在住の男が3Dプリント・ライフルパーツの製造販売で逮捕
バージニア州在住の男が3Dプリント・ライフルパーツの製造販売で逮捕された。逮捕したFBIによると、バージニア州在住のティモシー・ワトソンは、3DプリンターでAR-15セミオートマチックライフル用のドロップイン・オートシアーと呼ばれるパーツを製造し、約600個をインターネットを通じて販売していたという。ドロップイン・オートシアーは、AR15セミオートマチックライフルに装着してフルオートマチックライフルにするためのパーツ。アメリカではフルオートマチック銃の所有と使用は法律で禁じられている。 ドロップイン・オートシアーの販売先には極右団体のブーガールー・グループも含まれていたという。ブーガールー・グループは、ジョージ・フロイド氏殺害事件により発生した各地のデモに対し暴力的行為をもって対抗したことで知られる過激派集団。逮捕されたメンバーの一人は、ワトソンがフェイスブックグループに掲載している広告を見てドロップイン・オートシアーの存在を知り、購入したという。なお、ワトソンはドロップイン・オートシアーをコートハンガーとして販売していた。 アメリカにおける銃火器の使用動向をモニタリングしているアーマメント・リサーチ・サービスによると、近年のアメリカでは3Dプリンターで銃などの製造を行うケースが増えるとともに、一般的な銃火器を改造するためのパーツを3Dプリンターで製造するケースが増えているという。
掲載日:2020年11月8日:メタルアディティブ・マニュファクチャリング・サービスビューロー市場が2025年に69億5千万ドル規模へ
メタルアディティブ・マニュファクチャリング・サービスビューロー市場が2025年に69億5千万ドル(約7298億円)規模へ成長すると予想したレポートが発表された。 アメリカの市場調査会社のスマートテック・アナリシスが発表したレポート「メタルアディティブ・マニュファクチャリングサービス市場2021-2029」によると、メタルアディティブ・マニュファクチャリング市場は新型コロナウィルスの世界的な感染拡大の影響を受けるものの、2025年に69億5千万ドル、2029年に155億ドル(1兆6275億円)規模に成長するとしている。 産業セクターでは医療・歯科医療が全体の40%を占め、市場拡大を牽引するとしている。同レポートはドイツの医療用メタル3Dプリンティング・サービスビューローのFIT AGを例に挙げ、医療・歯科医療の領域で個別のサービスに特化した3Dプリンティング・サービスビューローの市場が拡大するとしている。 メタルアディティブ・マニュファクチャリング・サービスビューローにおける主なプレーヤーとして、同レポートはスリーディーシステムズ、3Dハブズ、i3DMFG、Exone、BeamIT、GEアディティブ、ヘンケル、マテリアライズ、MTI、ジャビル、プロトラブズ、シンタヴィア、ストラタシス、GKN、ジオメトリー、レニショー、シーメンズ、シャイニング3D、ティッセンクルップなどを挙げている。
掲載日:2020年11月7日:スリーディーシステムズが2020年度第三四半期決算を発表
アメリカの大手3Dプリンターメーカーのスリーディーシステムズが、2020年度第三四半期決算を発表した。それによると、同社の同期間中のGAAPベースの売上は1億3510万ドル(約141億8550万円)で、前年同期の1億5530万ドル(約163億650万円)から2020万ドル減少した。新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により多くの3Dプリンターメーカーが売上減少などの悪影響を受ける中、スリーディーシステムズの業績も悪化した結果となった。 2020年度第三四半期決算の発表とともに、スリーディーシステムズは傘下のCADソフトウェアメーカーのシマトロンを6500万ドル(68億2500万円)でバッテリー・ベンチャーズに売却すると発表した。 2020年度第三四半期決算について、新たにスリーディーシステムズのCEOに就任したジェフリー・グレイブズ氏は、「新型コロナウィルスのパンデミックが続く中、比較的良好な数字を確保できたことを嬉しく思います。特にヘルスケアとインダストリーのセクターでの売上は対前年比で20%増加し、改善の兆しが見えています。ビジネス環境の脆弱性は当面続きますが、第四四半期へ向けて改善のトレンドが続くと予想しています。」とコメントしている。 第三期四半期決算の発表を受け、ニューヨーク証券取引所で取引されている同社の株価は前日から14.94%上昇し、6.54ドルで取引を終えた。
掲載日:2020年11月6日:マテリアライズがRSPrintを820万ユーロで買収
ベルギーの3Dプリンティング・3Dプリンターソフトウェア開発のマテリアライズが、3Dプリンターで医療用カスタムインソールを製造するRSPrintを820万ユーロ(約10億2500万円)で買収する。マテリアライズは既にRSPrintの発行済み株式の50%を保有していたが、今回の買収によりRSPrintはマテリアライズの完全子会社となる。 マテリアライズの創業者兼CEOのフリード・ヴァンクレーン氏は、「3Dプリンティングとデザインテクノロジーは、コンスーマーグッズと医療の領域において大いに活用できる可能性があります。特にヘルスケアのセクターにおいては、デジタル・メジャメント技術とパーソナライズ・ソルーションが活用できます。(今回の買収により)この領域を今後さらに強化してゆきます」とコメントしている。 マテリアライズによると、RSPrintの買収は今月11月20日に実行される。買収の詳細については、今週発表される2020年度第三四半期決算で発表されるとしている。 マテリアライズは1990年設立。ベルギーを拠点にヘルスケア、自動車、航空宇宙、コンスーマーグッズなどのセクターのユーザーに3Dプリンティング・ソルーションを提供してきている。日本でもマテリアライズ・ジャパンが、3Dプリントサービスなどの各種の3Dプリンティングサービスを提供している。
掲載日:2020年11月5日:イタリアのファブラボが先天性神経障害を持つ子供のためのキックスターターキャンペーンを開始
イタリアのファブラボが先天性神経障害を持つ子供のためのキックスターターキャンペーンを開始し、話題を集めている。 イタリアのファブラボのオープンドットが開始したのは、先天性神経障害を持つ子供が利用する筆記用補助器具製造プロジェクト。GLIFOと名付けられた補助器具はそれぞれの子供に合わせてデザインされ、3Dプリンターで製造される。キャンペーン終了まであと13日を残した現時点で、94人のバッカーから3238ユーロ(約39万5612円)の資金を集めている。 オープンドットによると、同社は自社のファブラボ内のFDM3Dプリンターでプロトタイプを製造し、形状などを確認した上でSLS3Dプリンターで製造している。素材にはSLSナイロンが使われている。 先天性神経障害を持つ子供の多くは、ペンや鉛筆などを握りしめる事が出来ず、絵や字などを書くことが出来ない。オープンドットが開発した補助器具を子供の指に装着することで絵や字などを書くことを補助する。 キックスターターでのGLIFOの販売価格は35ユーロ(約4375円)。企業などからの寄付金を含むカンパニーパックも500ユーロ(約62500円)も販売されている。 オープンドットは2014年設立。イタリアのミラノに拠点を置き、地元のメーカーやデザイナーなどにメーカースペースを提供している。店内には各種の3Dプリンターやレーザーカッターなどが設置され、連日多くのユーザーを集めている。
掲載日:2020年11月4日:Formnextコネクトが予定通り11月10日から12日まで開催
新型コロナウィルスの世界的な感染拡大によりオフラインでの開催を断念した世界最大規模のアディティブ・マニュファクチャリング関連展示会のFormnextが、ドイツ現地時間の来週11月10日から12日までFormnextコネクトとしてオンラインで開催される。 当初は例年通りオフラインでの開催が予定されていたFormnext 2020は、新型コロナウィルスのパンデミックが再拡大の兆しを見せる中、オンラインでの開催への変更を余儀なくされた。Formnextは、毎年11月にドイツのフランクフルトで開催され、世界中から多くの参加者を集めている。 Formnext主催者のマサゴ・メッセ・フランクフルトGmbHのサシャ・ヴェンズラー副社長は、「(Formnextを通じて)我々はアディティブ・マニュファクチャリングの様々なアプリケーションを世界にショーケースする役割を果たしてきました。(新型コロナウィルスの感染拡大により)今年はオフラインでの開催を断念しましたが、Formnextは新たにバーチャルの世界で展開します。各種の個別セッションに加え、Formnextの独占プログラムなども提供する予定です」とコメントしている。 ヨーロッパでは新型コロナウィルスのパンデミックが新たな広がりを見せ、再び感染者数を増やしている。本記事執筆時点でのドイツの新型コロナウィルス感染者数は57万7131人、死者数は1万883人に達している。
掲載日:2020年11月3日:Tethon 3Dの新CEOにトレント・アレン氏が就任
米ネブラスカ州オマハに拠点を置く3Dプリンター用素材メーカーのTethon 3Dの新CEOに、トレント・アレン氏が就任した。アレン氏は2016年にTethon 3Dへ入社、社長として同社の売上を倍増させるなどの実績を残していた。また、同氏はTethon 3Dへ相応の投資も行っている。 Tethon 3DのCEO就任についてアレン氏は、「CEOとしてTethon 3Dを代表できることを光栄に思います。また、自ら会社に投資し、成長を促すことに大きな意味を見出しています。Tethon 3Dの創業者を含むチーム一丸となって、さらなる成長を目指してゆきます」とコメントしている。 アレン氏のCEO就任に伴い、前CEOのカレン・リンダー氏は新たに同社の会長に就任し引き続き経営全般を見守る。 Tethon 3Dは2014年にカレン・リンダー氏とジム・リンダー氏の夫婦が設立。設立当初よりハイエンド3Dプリンター用セラミックパウダーや、アイアンポリマーなどのDLP3Dプリンター用樹脂などを製造・販売してきている。同社の製品はアメリカのみならず、イギリス、スペイン、オランダ、イタリアなどでも販売され、自動車、航空宇宙、医療などの産業セクターのユーザーに利用されている。 Tethon 3Dの本社があるネブラスカ州オマハには、著名投資家のウォーレン・バフェット氏が在住していることでも知られている。
掲載日:2020年11月2日:ボーイングがストラタシスのハイエンド3Dプリンター用素材を採用
ボーイングがストラタシスのハイエンド3Dプリンター用素材「ストラタシス・アンテロ800NAサーモプラスチック」を採用した。ボーイングがストラタシスの素材を採用する初のケースとなる。 ストラタシス・アンテロ800NAサーモプラスチックはPEKKベースのポリマー系素材で、ストラタシスのF92003Dプリンターシリーズ、フォルタス450MC3Dプリンターシリーズ用に開発されたエンジニアリングプラスチック。特に強い強度が求められる部品の製造などに使われる。 ストラタシスの航空宇宙産業担当副社長のスコット・セヴィク氏は、「ボーイングは、我が社のアンテロ800NAサーモプラスチックを様々な用途に活用するでしょう。アディティブ・マニュファクチャリングは航空産業のサプライチェーンをシンプルにし、MRO(メンテナンス、リペア、オーバーホール)などでも最大の力を発揮します。アンテロ800NAは、航空産業の高い要求水準を満たしてゆくと確信しています」とコメントしている。 ボーイングは近年航空機の製造に3Dプリンターの活用を増やしている。同社が開発中のボーイング777Xシリーズに搭載されるGE9Xエンジンは、300点の部品が3Dプリンターで製造されている。ボーイングは、ワシントン州オーバーンにアディティブ・マニュファクチャリング・ファブリケーションセンターを開設し、航空機の消耗部品の製造などを行っている。
掲載日:2020年11月1日:インディアナ州が工業3Dプリンティングセンターを開設
インディアナ州が工業3Dプリンティングセンターを開設する。エマージング・マニュファクチャリング・コラボレーション・センターと名付けられた3Dプリンティングセンターは来年開設予定で、GEの最新のバインダージェット3Dプリンターが導入される。開設主体のインディアナ州経済開発局によると、同センターは地元のイノベーターやスタートアップ企業などを対象に最新の3Dプリンティングサービスを提供する。 発表によると、インディアナ州経済開発局が出資しているインディアナ経済開発公社とGE傘下のGEアディティブは共同で、同センターにおける研究開発プロジェクトへ出資する。プロジェクトではファクトリーオートメーション、先端ソフトウェア開発、マニュファクチャリング・レディネスなどの領域で各種の研究プロジェクトが行われる。 インディアナ州はアメリカ有数の工業地帯として知られている。工業はインディアナ州のGDPの28%を生み出し、全労働者の17%を雇用している。州内には500社を超える自動車関連部品メーカーが存在し、各自動車メーカーに部品を供給している。 インディアナ州のジム・シェリンガー商務長官は、「新たな技術やトレンドがモノづくりの仕組みを変えつつある中、インディアナ州はGEアディティブのような前向きで革新的な企業とのコラボレーションが非常に重要だと考えています。長期的な成長を支えるためのツールやスキルを、未来のために築き上げてゆく必要があります」とコメントしている。
掲載日:2020年10月31日:HPとアディティブ・マニュファクチャリング・テクノロジーズが業務提携契約を締結
HPとイギリス・シェフィールドに拠点を置くスタートアップ企業のアディティブ・マニュファクチャリング・テクノロジーズが業務提携契約を締結した。発表によると、同社はHPのマルチジェット・フュージョン3Dプリンターとアディティブ・マニュファクチャリング・テクノロジーズのポストプロセス技術を活用し、自動車産業や医療などの産業セクターのユーザーにサービスを提供してゆく。 アディティブ・マニュファクチャリング・テクノロジーズの創業者兼CEOのジョセフ・クラブツリー氏は、「HPのような工業アディティブ・マニュファクチャリングの業界リーダーと提携できることは光栄なことです。HPのマルチジェット・フュージョン技術と我が社のケミカル・ヴェイパー・スムージング技術を組み合わせることで、射出成型レベルのフィニッシュクオリティを提供することが可能になります。両社で協業し、次のレベルのサービスを提供してゆきます」とコメントしている。 HPによると、素材にはリユーザブルPA12、同PA12グラスビーズ、PA11、TPUM95A、BASFウルトラシントTPU01などが利用できる。 3Dプリンターによる造形では、サーフェスフィニッシュなどのクオリティに問題が生じるケースが多い。多くの場合、エンドパーツとして使用するには表面加工などのポストプロセス処理を施す必要がある。 アディティブ・マニュファクチャリング・テクノロジーズは2015年設立。独自開発したケミカル・ヴェイパー・スムージング技術を使い、各種の産業ユーザーにポストプロセスサービスを提供している。
掲載日:2020年10月30日:カナダ・アルバータ州在住の男が3Dプリント銃の製造で逮捕
カナダ・アルバータ州在住の男が3Dプリント銃の製造で逮捕されていたことがわかった。逮捕されたのはアルバータ州ピクチャーブッテ在住の53歳のダン・フォーシス。アルバータ警察緊急対応チームによると、フォーシスは自宅に3台の3Dプリンターを設置し、小型拳銃、ライフル、自動小銃用バンプストック、サイレンサーなどを製造、保持していたという。 フォーシスが製造した銃火器はすべて押収され、警察の検査機関へ送られた。検査の結果、銃火器はいずれも射撃可能で、フォーシスを起訴するための証拠として採用されたという。関係者によると、フォーシスは違法銃火器の製造、転売を目的とした銃火器の所有、登録されていない銃火器の所有などの罪により起訴される可能性が高いという。 カナダでは銃の保有と使用は合法だが、政府が定める教習を受け、試験に合格して免許を取得する必要がある。また、製造許可を持たずに銃火器を製造することは法律で禁止されている。 アルバータ州法務長官のケイシー・マデュ氏は、「(カナダにおいては)銃火器を3Dプリンターで製造することは犯罪行為です。アルバータ州の警察は、3Dプリント銃を製造する個人および組織を厳しく取り締まっています。法律が定める手続きに従って銃を入手し保持することは合法ですが、それ以外の方法で銃を入手することは禁じられています」と説明している。
掲載日:2020年10月29日:イギリスの人材紹介会社がアディティブ・マニュファクチャリング・サラリー調査を開始
イギリスの人材紹介会社のアレキサンダー・ダニエルズ・グローバルが、アディティブ・マニュファクチャリング・サラリー調査を開始した。今年で五回目となる調査はアディティブ・マニュファクチャリング関連企業の経営者と従業員を対象にしたもので、給与などの待遇に加え労働条件などの情報を幅広く集めることを目的にしている。 新型コロナウィルスの世界的な感染拡大の影響を受け、アディティブ・マニュファクチャリング業界の労働環境も従前から大きく変化している。そうした中、今年の調査では、特に新型コロナウィルスのパンデミックにより転職を検討したことがあるか、在宅勤務やサテライトオフィスなどでリモートワークなどを行っているか、新型コロナウィルスによりレイオフや一時帰休など実際に影響を受けたかなどが調査される。 調査機関は11月30日までで、企業名や氏名などの個人情報は厳格に保護される。参加者には調査結果をまとめたレポートが贈呈される。 アレキサンダー・ダニエルズ・グローバルはイギリスのバーミンガムに拠点を置くアディティブ・マニュファクチャリング業界に特化した人材紹介会社。2015年の設立以来イギリス、アメリカ、ドイツ、スペインの四カ国に営業拠点を設け、それぞれの国でアディティブ・マニュファクチャリング関連の人材紹介業を行っている。
掲載日:2020年10月28日:エッセンティアムがアメリカ空軍とMRO契約を締結
テキサス州カレッジステーションに拠点を置くハイエンド3Dプリンティングプラットフォーム開発のエッセンティアムが、アメリカ空軍とMRO(メンテナンス・リペア・オーバーホール)契約を締結した。契約期間は4年間で、アメリカ空軍はエッセンティアムの3Dプリンティングプラットフォームを使って航空機や輸送車両の消耗部品の製造などを行う。 MRO契約はアメリカ空軍が展開しているアドバンス・アディティブ・マニュファクチャリング・フォー・エアマンプロジェクトの一環で行われたもので、アメリカ空軍におけるアディティブ・マニュファクチャリング技術の最適活用を目指すとしている。 エッセンティアムとのMRO契約締結について、アメリカ空軍のネイサン・パーカー氏は、「エッセンティアムのアディティブ・マニュファクチャリング・ソルーションを活用することで、安全性が何よりも求められる航空機用部品の迅速な製造が可能になります。エッセンティアムは、再現性の高い航空機用部品の製造が可能であることを証明してくれました。迅速な製造と製造時間の削減に向け、同社と協働してゆきます」とコメントしている。 エッセンティアムは2013年にエンジニアのブレイク・テイペル氏、エリサ・テイペル氏、ライアン・ヴァノ氏らが設立したスタートアップ企業。独自開発したハイスピード・エクストルージョン・3Dプリンティングプラットフォームを、航空宇宙などの産業セクターのユーザーに提供している。同社は3Dプリンティング用素材を、ドイツの大手化学メーカーのBASFと共同開発している。
掲載日:2020年10月27日:カリフォルニアのスタートアップ企業が小型3Dプリント住宅の販売を開始
カリフォルニアのスタートアップ企業が小型3Dプリント住宅の販売を開始した。カリフォルニア州オークランドに拠点を置くマイティ・ビルディングズは、自主開発した建設3Dプリンターを使い、自社工場でプレハブ3Dプリント住宅を製造している。マイティ・ビルディングズによると、広さ350平方フィート(約32.51平方メートル)の大きさの3Dプリント住宅をわずか24時間で製造できるという。 マイティ・ビルディングズの3Dプリント住宅の特徴は、他の多くの3Dプリント住宅のように素材にコンクリートを使わず、ライトストーンという紫外線硬化性人工石を素材にしている点。また、多くの他社のようにオンサイトで建設せず工場内で製造するため、建設コストを大きく削減できるとしている。マイティ・ビルディングズによると、同社の3Dプリント住宅の建設プロセスの80%はロボットなどが行っている。 広さ350平方フィートの大きさの3Dプリント住宅の価格は115,000ドル(約1219万円)。広さ700平方フィート(約65平方メートル)の大きさの2ベッドルーム住宅の価格は169,000ドル(約1791万円)となっている。 マイティ・ビルディングズは、2017年に起業家アレキシー・デュボブ、ドミトリー・スタロデゥブテフ、サム・ルーベンらが設立したスタートアップ企業。同社には著名アクセラレーターのYコンビネーターも出資している。同社は、これまでにシリーズA投資で3000万ドル(約31億8千万円)の資金を調達している。
掲載日:2020年10月26日:アディティブ・デジタルワールド・バーチャル展示会が開催
アメリカ現地時間の先週木曜日、アディティブ・デジタルワールド・バーチャル展示会が開催された。スリーディーシステムズ、フォームラブズ、プロッドウェイズ、ポストプロセス・テクノロジーズ、ダイ・マンションなどのスポンサーにより開催されたもので、アディティブ・マニュファクチャリング業界の最新の情報が共有された。 オープニングセッションでは、アディティブ・マニュファクチャリングコンサルティングファームのウォーラーズ・アソシエイツのテリー・ウォーラー社長が、アディティブ・マニュファクチャリングにおけるデザインの重要性について講義した。続くセッションでは、プロッドウェイズのアルバン・ドハルインCEO、AREVOのテュアン・トランファムCROが、アディティブ・マニュファクチャリングにおけるサプライチェーンについてそれぞれ講義した。 午後のセッションでは、ヴァージン・オービットのケヴィン・ザゴルスキ・マネジャー、フォームラブズのダニエル・ラクト氏、フォードのハロルド・シアーズ氏などが、アディティブ・マニュファクチャリングのマス・カスタマイゼーションの可能性についてそれぞれ講義した。 新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により、Formnextなどのアディティブ・マニュファクチャリング関連展示会がオンラインでの開催を余儀なくされているが、アディティブ・デジタルワールドもオンラインによる開催となった。
掲載日:2020年10月25日:ストラタシスが3Dプリンターデモンストレーション・ツアーを開催
アメリカの大手3Dプリンターメーカーのストラタシスが、自社の3Dプリンターデモンストレーション・ツアーを開催する。3Dプリンターを搭載した大型トラックを使い、各地で3Dプリンターの実演デモンストレーションを実施する。 ツアーの開催地域はアメリカ屈指の工業地帯であるアメリカ中西部。来月11月6日にミズーリ州セントルイスを皮切りに、ミネアポリス、ミルウォーキー、ウィスコンシン、シカゴ、グランド・ラピッズ、ミシガンなどの各州を遠征する。最終日は12月7日で、オハイオ州シンシナティでゴールを迎える。 ツアーが開催される地域は、アメリカにおけるアディティブ・マニュファクチャリングの活用が最も進んでいる地域とされる。また、地域内には各種の労働組合の本部などが存在し、「メーカー系」労働者が数多く存在している。ツアーの開催によりメーカー系労働者に3Dプリンターを紹介し、啓蒙することも狙っていると見られる。 アメリカでは、トラックなどを使った移動式実演デモンストレーションが少なからず行われるが、3Dプリンターメーカーによる移動式実演デモンストレーションが行われるのは、今回が初のケースになると見られる。 ストラタシスは、各地の実演デモンストレーションへの参加を呼びかけている。参加申込はストラタシスのオンライン登録ウェブサイトにて行える。
掲載日:2020年10月24日:ボーイングがアディティブ・マニュファクチャリング・ファブリケーション・センターの内部映像を公開
アメリカの大手航空機メーカーのボーイングが、ワシントン州オーバーンにある自社のアディティブ・マニュファクチャリング・ファブリケーション・センターの内部映像を公開し、話題になっている。映像にはEOSのメタル3Dプリンターや各種のポリマー系3Dプリンターが稼働する様子や、ポストプロセスの一連の流れなどがおさめられ、ボーイングによる3Dプリンター活用の事例を紹介するものとなっている。 映像を公開したことについて、アディティブ・マニュファクチャリング・ファブリケーション・センターのタマス・ヘイバー・ディレクターは、「センターでは、ボーイングによるアディティブ・マニュファクチャリング技術活用の最先端の事例が集積されています。(映像公開は)その一端をご紹介するものです」とコメントしている。 航空宇宙産業は3Dプリンターなどのアディティブ・マニュファクチャリング技術を積極的に活用していることで知られている。ボーイングのライバルのエアバスも、アメリカの大手3Dプリンターメーカーのストラタシスと共同で自社航空機の内装用部品などの製造を行っている。 新型コロナウィルスの世界的な感染拡大が続く中、航空需要の低迷によりボーイングの業績も悪影響を受けている。製造コストと製造効率向上に向け、ボーイングは今後もアディティブ・マニュファクチャリングへの投資を強化すると予想されている。
掲載日:2020年10月23日:GEアディティブ、SLMソルーションズなどがアディティブ・マニュファクチャラー・グリーン・トレード・アソシエーションに加盟
アメリカのアディティブ・マニュファクチャリング業界団体のアディティブ・マニュファクチャラー・グリーン・トレード・アソシエーション(AMGTA)に、GE傘下のGEアディティブ、ドイツのハイエンドメタル3DプリンターメーカーのSLMソルーションズなどを含む12社が新たに加盟した。 シーメンズ傘下のアディティブ・マニュファクチャリング関連ソフトウェアメーカーのシーメンズ・デジタル・インダストリーズ・ソフトウェアや、オランダのマテリアライズ、デンマークの3Dプリンティング・サービスビューローのデニッシュ・AMハブなどもメンバーに加わった。 AMGTAは、加盟条件としてアディティブ・マニュファクチャリング関連事業による一定額の売上計上、サステナビリティ確保のための廃棄物削減、アディティブ・マニュファクチャリング技術活用による非営利活動の実施などを条件に挙げている。 AMGTAは、2019年にフロリダに拠点を置くメタル3Dプリンティング・サービスビューローのシンタヴィア社が中心になって設立された非営利団体。アディティブ・マニュファクチャリングのサステナビリティなどをテーマに、各種の研究や啓蒙などを行うことを事業目的にしている。
掲載日:2020年10月22日:ロッキード・マーティンがリラティビティ・スペースと共同プロジェクトを展開
アメリカの航空宇宙産業大手のロッキード・マーティンが、カリフォルニア州ロングビーチに拠点を置く3Dプリントロケットメーカーのリラティビティ・スペースと共同プロジェクトを展開する。NASAのティッピングポイントプログラムに対応するもので、液体水素などの特殊な物資を宇宙空間へ輸送するためのペイロード・フェアリングの製造などを行う。 リラティビティ・スペースの創業者兼CEOのティム・エリス氏は、「我々は、(3Dプリンターを使って)顧客それぞれのペイロードに合わせて最適なペイロード・フェアリングを製造できます。(ロッキード・マーティンの)ロケットの形状にスムースにマッチするようにデザインすることが可能です」とコメントしている。 ロッキード・マーティンはNASAから8970万ドル(約95億円)の予算を受け、月面探査や低温燃料輸送などの一連のプロジェクトを展開している。現時点の予定では、ロッキード・マーティンはリラティビティ・スペースが製造するペイロード・フェアリングに液体水素を搭載し、2023年に自社のロケットで宇宙空間へ輸送する。 NASAのティッピングポイントプログラムにはロッキード・マーティンのほか、スペースX、ULA、Etaスペースなどの企業が参加している。 リラティビティ・スペースは、ロケット用部品の95%を3Dプリンターで製造している。同社のテラン1ロケットは、競合他社のロケットよりも100分の1の数の部品で製造できるとしている。
掲載日:2020年10月21日:EOSがテキサスA&M大学と共同でアディティブ・マニュファクチャリング・プロフェッショナルプログラムを提供
ドイツのハイエンド3DプリンターメーカーのEOSが、テキサスA&M大学と共同でアディティブ・マニュファクチャリング・プロフェッショナルプログラムを提供する。バーチャル・ラーニングとオンサイトでの講義を組み合わせたプログラムはテキサスA&M大学工学部教授アラア・エルワニー氏、EOSのコンサルタント・マリナ・レニナ氏、デヴィッド・クレツミンスキ氏が開発したもので、アディティブ・マニュファクチャリング業界における最先端の人材育成を目指すとしている。 EOSノースアメリカのシニアバイスプレジデントのグレッグ・ヘイズ氏は、「アディティブ・マニュファクチャリングは、正しく理解され正しく応用された場合、すべての産業に数えきれないほどの新たな機会を提供します。テキサスA&M大学と協同してハイレベルのプログラムを提供することで、参加者にアディティブ・マニュファクチャリングの限りないポテンシャルを提供することになるでしょう」とコメントしている。 EOSは2018年に200万ドル(約2億1千万円)を投資し、テキサス州にテクニカルセンターを設置するなどしてアメリカ市場での営業活動を強化している。 テキサスA&M大学は1871年設立。テキサス州最古の大学で、7万人の学生が在籍するアメリカ最大の大学。原子工学、獣医学、石油工学などの学部が全米ランキング10位に入る名門校として知られている。テキサスA&M大学のA&MはAgricultural and Mechanicalの略。
掲載日:2020年10月20日:ローカルモーターズが1500万ドルの資金調達に成功
アメリカの3Dプリント自動車メーカーのローカルモーターズが、1500万ドル(約15億9千万円)の資金調達に成功した。 出資したのはトヨタ自動車と三井住友銀行が出資し、スパークス・グループが組成した事業育成ファンドの未来創生ファンド。未来創生ファンドは2015年設立、「知能化技術」「ロボティクス」「水素社会実現に資する技術」を有するテック系スタートアップ企業などに対して投資している。 ローカルモーターズは、調達した資金を自動運転バスOlli2.0の製造施設への投資へ使うとしている。 未来創生ファンドからの出資を受けるローカルモーターズ創業者兼CEOのジェイ・ロジャース氏は、「スパークス・グループとは自動車業界の再構築のビジョンにおいて完全に一致しています。革新的でローカルに根付いた車両とモビリティソルーションを提供することは、我が社設立当時からのコアコンセプトです。未来創生ファンドの投資とともに、よりクリーンで顧客中心のビジネスを展開してゆきます」とコメントしている。 ローカルモーターズは2007年設立。創業当初よりマイクロファクトリーのコンセプトを掲げ、3Dプリンターなどを使った自己完結的なモノづくりを展開している。2016年には世界初の3Dプリント自動車Stratiを開発し、話題となった。現在は自動運転バスOlliの製造を行っている。
掲載日:2020年10月19日:スリーディーシステムズ副社長にメノ・エリス氏とレジ・プセンヴィーティル氏が就任
アメリカの大手3Dプリンターメーカーのスリーディーシステムズの副社長に、メノ・エリス氏とレジ・プセンヴィーティル氏が就任する。メノ・エリス氏はヘルスケア・ソルーション担当副社長に、レジ・プセンヴィーティル氏はインダストリアル・ソルーションズ担当副社長に、それぞれ就任する。 エリス氏はスリーディーシステムズの医療、歯科医療、シミュレーションのセクターのビジネスを統括する。同氏は2016年にスリーディーシステムズに入社し、プラスチックビジネス担当副社長に就任していた。スリーディーシステムズ入社前、エリス氏は20年を超えるキャリアを持つコンサルタントとして、主に長期戦略構築の領域で活動していた。 プセンヴィーティル氏はスリーディーシステムズの航空宇宙、防衛、公共交通、エネルギーなどのセクターのビジネスを統括する。同氏は今年スリーディーシステムズ入社前、プセンヴィーティル氏も25年をキャリアを持つコンサルタントとしてビジネスオペレーションの領域で活動していた。 スリーディーシステムズのCEO兼社長のジェフリー・グレイブズ氏は、「我が社の二つのビジネスユニットに二人の新副社長を迎えることを嬉しく思います。両氏は優れた戦略的ビジョンとリーダーシップを持つ優れたリーダーです。それぞれの担当領域において能力を発揮し、優れた活動をしてくれるでしょう」とコメントしている。 スリーディーシステムズでは、今年5月にジェフリー・グレイブズ氏が新CEO兼社長に就任、人事体制が一新されている。グレイブズ氏はスリーディーシステムズ入社前、C&Dテクノロジーズ、KEMETなどのCEOを歴任している。
掲載日:2020年10月18日:英国シュロップシャーのスタートアップ企業が漁網リサイクル3Dプリンターフィラメントの販売開始
英国シュロップシャーのスタートアップ企業の3DPrintz Limitedが、漁網リサイクル3Dプリンターフィラメントの販売を開始する。地元のフィラメントメーカーのフィッシー・フィラメントと共同で製造・販売する。 3DPrintz Limitedの取締役イアン・ファルコマー氏によると、同社が販売を開始する漁網リサイクル3Dプリンターフィラメントに関しては、特に宣伝広告などをしていない状態で、世界中の3Dプリンターユーザーから問い合わせがきているという。 ファルコマー氏は、「我々のリサイクルフィラメントは、顔料などの添加物をまったく加えていない100%リサイクルされたフィラメントです。漁網は漁師から直接仕入れており、仕入れてすぐにフィラメントにリサイクルしています。我々が漁網をフィラメントにリサイクルしないと、漁網はそのままごみ埋め立て場へ送られてしまいます。我々は、我々と価値観を同じくする世界中の3Dプリンターユーザーに販売してゆきたいと考えています」とコメントしている。 3DPrintz Limitedは2016年設立。PLA、PETG、ABSなどのポリマー系フィラメントに加え、各種のエコフレンドリーな3Dプリンター用フィラメントを販売している。同社は、アメリカの天然フィラメントメーカーのアメリカズ・ミッドウェストのシュロップシャーにおける販売代理店も務めている。
掲載日:2020年10月17日:BMWのモーターバイクレーシングチームがレースマシンのパーツづくりに3Dプリンターを活用
BMWのモーターバイクレーシングチームが、レースマシンのパーツづくりに3Dプリンターを活用し話題になっている。BMWのモーターサイクル・レーシングユニットは、ポータブルの3Dプリンターを活用し、トラックサイドでのパーツづくりを行っている。ピットエリアに置かれる3Dプリンターは、レース中にもパーツの製造を行うなどしてフル活用されているという。 BMWモーターサイクル・レーシングユニットのマーク・ボンガーズ・ディレクターは、「3Dプリンティング・テクノロジーは我々のレースマシンBMWS1000RRで使われる各種のパーツを迅速に効率的に作り出してくれます。レーストラックでレース中でも利用できます」とコメントしている。 同チームは、重要なパーツの製造については、まずはオンサイトの3Dプリンターでプロトタイプを製造し、形状などを確認した上で3Dファイルをミュンヘンのアディティブ・マニュファクチャリング・センターへ送り、センターに設置された3Dプリンターで出力している。一方、センサーホルダーなどのクリティカルでないパーツは、オンサイトの3Dプリンターで製造している。 カーレースに3Dプリンターを活用する機運は世界中で高まっている。アメリカのレーシングチームのチーム・ペンスキーも、ストラタシスの3Dプリンターでレースマシンのパーツなどを製造している。
掲載日:2020年10月16日:イタリアの3Dプリンティング・サービスビューローがストラタシスの大型3Dプリンターを導入
イタリアの3Dプリンティング・サービスビューロー3DnAが、ストラタシスの大型3Dプリンター「ストラタシスF9003Dプリンター」を導入した。3DnAは、長らくストラタシスのフォルタス450mcシリーズを使用してきたが、新たにリプレースする。3DnAは、サービスの提供範囲を鉄道やバスなどの交通機関やドローンなどの領域へ広げたいとしている。 「ストラタシスF9003Dプリンター」は、造形サイズ914.4 x 609.6 x 914.4 mmの大型3Dプリンターで、造形品質の高さに定評がある。ABSなどのポリカーボネート系素材に加え、ナイロン12CF、アンテロ800NA、ULTEM9085、ULTEM1010などのエンジニアリングプラスチック系素材が利用できる。 3DnAのジェネラルディレクターのアレサンドロ・マンツォ氏は、「フォルタス450mCは、我々のユーザーにデザインからプロダクションまで、あらゆるアプリケーションニーズに対応してきました。特にULTEM9085のようなプロダクショングレードのサーモプラスチックが利用できるのメリットが大きかったです。F900シリーズの導入により、我々のエンジニアと我々の顧客に、アディティブ・マニュファクチャリングのさらなる恩恵をもたらすでしょう」とコメントしている。 3DnAは、イタリア・カンパニア州に拠点を置く3Dプリンティング・サービスビューロー。医療、航空宇宙、自動車などの産業セクターのユーザーに3Dプリンティングサービスを提供している。
掲載日:2020年10月15日:アディティブ・マニュファクチャリング戦略会議2021がオンラインで開催へ
北米最大規模の3Dプリンティング関連展示会のアディティブ・マニュファクチャリング戦略会議2021が、オンラインで開催されることとなった。新型コロナウィルスの感染拡大の影響によるもので、同展示会開催開始以来初のオンラインによる展示会となる。展示会の開催期間は2021年2月9日から12までの4日間で、事前の参加申し込みが必要。10月21日までの参加申し込みには割引料金が適用される。開催日前日の2月8日にはプレカンファレンスも開催される。 出展者によるバーチャル展示会に加え、医療・歯科医療、アディティブ・マニュファクチャリング用素材、ソフトウェア・オートメーションなどをテーマに各種のトークセッションなどが行われる。展示会最終日の12日には、バイオ3Dプリンティングに関するトークセッションが行われる。 新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により、アディティブ・マニュファクチャリング関連展示会の開催中止や、オンラインでの開催を余儀なくされるケースが相次いでいる。毎年ドイツのフランクフルトで開催されている世界最大規模のアディティブ・マニュファクチャリング関連展示会のFormnextも、今年はオンラインでの開催を余儀なくされている。 業界関係者の多くは、展示会をオンラインで開催するトレンドは来年2021年になっても続く可能性があると予想している。
掲載日:2020年10月14日:Formnextコネクトのバーチャル展示会の出展者が明らかに
新型コロナウィルスの世界的な感染拡大が続く中、オフラインでの開催を断念した世界最大規模のアディティブ・マニュファクチャリング関連展示会のFormnext 2020改めFormnextコネクトの出展者が明らかになった。 オンラインでのバーチャル展示会には、スリーディーシステムズ、ストラタシス、フォームラブズ、GEアディティブ、HP、カーボン、マークフォージド、SLMソルーションズなどの3Dプリンターメーカーのほか、BASF、マテリアライズ、レニショー、シーメンズなどの化学メーカーや、オートデスクなどのソフトウェアメーカーが出展する。日本からは三菱重工が出展する。 当初通常通りオフラインでの開催が予定されていたFormnext 2020は、新型コロナウィルスのパンデミックが収束の兆しを見せない中、オンラインでの開催への変更を余儀なくされた。Formnextは、毎年11月にドイツのフランクフルトで開催され、毎年多くの入場者を集めていた。 Formnextコネクトでは、バーチャル展示会に加えて各種のパネルディスカッションなども行われる。また、AIを使ったビジネスマッチングセッションなども行われる。 Formnext主催者のマサゴ・メッセ・フランクフルトGmbHのサシャ・ヴェンズラー副社長は、「Formnextコネクトは世界中のアディティブ・マニュファクチャリング業界関係者に新製品やアイデアなどの情報や、ディスカッションやニュービジネスの機会を提供しています。一年が終わる前の最大のイベントとなっています」とコメントしている。
掲載日:2020年7月1日:後編|世界最高レベルの3Dプリンターで作られた 世界最大級のジオラマで見る日本橋
「3Dプリンターのこれからの課題と未来予想図」

先日リニューアルオープンした三井不動産レジデンシャルの「日本橋サロン(日本橋三井タワー内)」。そこで一際目をひくのが、日本橋の街を再現した巨大なジオラマだ。なんとこれは、世界最高レベルを誇るフルカラー3Dプリンターで100%出力されたもの。スケールの大きさも精密度も前例のない、この桁違いのプロジェクトとは?

稀代の浮世絵師、歌川広重の『名所江戸百景』にも描かれているシンボリックな暖簾(のれん)を垂らした呉服店「越後屋」。その老舗が日本橋の重要文化財として知られる三井本館が現在建っている場所にあったことは有名な話だが、そんな江戸文化が感じられる街、日本橋周辺を3.59km×2.36kmの範囲でジオラマ化するプロジェクトが、無事完成を迎えた。

世界最大級のジオラマを3Dプリンターですべて出力して組み上げるというこの前例のない試みについて、前編では完成したジオラマのディテールや制作過程を、中編ではいま3Dプリンターでつくる価値についてお届けした。
後編では、プロジェクトを通して見えた3Dプリンターの今後の課題や未来の展望について、当媒体「セカプリ」の代表で当プロジェクトの制作を担った木下謙一(株式会社ラナキュービックほかRANA UNITEDグループ代表取締役CEO)と山口修一(株式会社マイクロジェット代表取締役CEO)の両氏が語り尽くす。

世界最大級のジオラマから得られた収穫は計り知れない

木下「今回のジオラマは、何もかもが前例のないものでしたが、とても合理的にあらゆる作業ができましたし、これまでにないモノ作りが体験できました。大型のフルカラー3Dプリンターを3台以上、何十時間も連続して稼働し続けるというのはありえないことだと思いますが、最新のテクノロジーを使って、従来の日本人らしさと言われるような気合と根性とはまた違う方法論で、画期的なジオラマが完成したという実感があります」
山口「デジタルゆえの利点も多くありましたね。色味が合わないと分かった時点で、すぐに作り直しをしたり、その修正部分も2日後にはチェックできたりと、3Dプリンターで制作することはデジタルならではのパフォーマンスが随所に発揮されたと思います」結果大きなトラブルもなく完成を迎えたが、それだけにこのチャレンジから得られた収穫は計り知れない。これからのモノ作りやビジネスに活かせるヒントはいくつも見つかったようだ。
山口「まず今回の試みで、最大のリスクだったのが、稼働中に何らかのトラブルでプリンターが止まってしまうということですよね。結局3ヶ月間故障なく動き続けたわけですから、ミマキエンジニアリングさんにとってもいい前例が作れたと思います。個人的には、予想以上に3Dプリンターは安定していたなと感じました」
木下「そもそも前例のないことをやったので、最終的にこうなりますということがお見せできない状態からのスタートでした。クライアントをはじめプロジェクトチームのみなさんには非常に感謝しています」
山口「もし、最初の段階でこれは無理だと判断していたら今回の収穫はなかったわけですし、この実例は何か新しいビジネスのスタートになるかもしれませんね」これだけ大規模なジオラマを短時間で作り上げたことは、今後の3Dプリンターの使い方の道標にもなる。例えば、量産化できるホビーのツールや災害時の検証、ほかの使い方も模索できそうだ。山口「ホビーやフィギュアということであれば、フルカラーはまだまだコスト的に高いので難しいところはあると思います。ただ、自分で色を着けるということなら、ホビーの範疇として使える安価な3Dプリンターやその活用例は、次々に出てきています」
木下「シューズメーカーがソールの一部を3Dプリンターで作ったり、メガネメーカーがフレームを作ったり、デザインと掛け合わせて身近なもので使う例は、たくさんありますからね。そういった活用法は今後も広がるんじゃないでしょうか」
山口「3Dプリンターはますます市場を拡大していくと思います。これまでの製造業はマスプロダクション。言わば メーカーが規格を決めてそこから選ばせる“押しつけのものづくり” でした。しかし、いまはデジタル技術の活用によって、一人ひとりに自分のものを提供するマスカスタマイゼーションが重視される時代です。一人ひとりが自分にぴったりのものが欲しいと思う気持ちがある。3Dプリンターはそれを解放する技術です。このチャンスに挑戦する方が増えればと思います」

世界の技術に追いついていくために必要なこと
ますます身近になる3Dプリンター。モノ作りが得意な日本は、これからの未来に期待が持てそうだが、そもそも3Dプリンターの開発に関しては、現状、世界的に見てどんな立ち位置にいるのだろうか?
山口「残念ながらドイツなどの先進国に比べると、かなり遅れを取っていると思います。例えば日本で3Dプリンターの展示会をやると出展は50?100社程度ですが、最新のドイツで行われた展示会の出展社数は、800社以上ですから、全然規模も熱量も違うんですよ。また欧米では、3Dプリンティング関連産業が根付こうとしていますから。例えば今回のようなリアルなジオラマで、CGを使わず特撮をするというような観点など、角度の違う見方や活用方法でビジネスを考えていくことは必要だと感じますね」
木下「僕も今回やってみて、リアリティを目の当たりにすると従来のジオラマとは意味合いが変わったなと感じました。ジオラマは本来、現実の世界の建物や街を単に縮小したものですが、ここまでリアリティがあると、ちょっと違ったものに見えてきますね。それに共感や理解をしてくれる個人、企業と新しいビジネスを考えていくのはありだと思います」
日本橋の街の3Dプリンター製ジオラマを作ったことで、両氏にはまた新しいものが見えてきたようだ。ところで、今回のプロジェクトでは、やり残したと感じることはないのだろうか?
木下「時間がもうちょっとあれば、いろいろとできたかなとは思います。ひとつは、樹脂を中空にして樹脂の量もコストも削減できたのではないかということ。あとは、電車や車、船、人といった小道具をもっと使えば、さらにリアリティが出せたかなとは感じます。ですがそれは今からでも修正はできますし、街並みが変わればブロックごとに差し替えることもできます」
山口「リアリティと、そして追加修正が容易にできるのはデジタルの特性ですね。あと、日本橋周辺のジオラマを作ってわかったのですが、東京の土地活用は飽和していたかと思っていたのですが、上空から見ると低層建築が密集して空間がある場所が結構あることに、初めて気がつきました」
木下「そうですね。小さいビルと大きいビルの差が著しいところが結構ある。やはりリアルなジオラマを作ると新しい発見がありますね。都市機能を考えるうえでも、有意義な模型としてもいろいろ活用できたら嬉しいなと思います」
山口「あと3Dプリンターでいえば、もう少し子どもと触れ合う機会を増やしていきたいなとは思っています。実はゲームとは違って3Dプリンターは、大人と子どもが一緒になって楽しめるツールにもなるんです。単純に作りたい形になって立体物が出てくること自体体験したら楽しいですし、そうやって子どもの頃からプリンターに触れる経験があれば、もっとユニークなアイデアやビジネスが生まれるようになるかもしれません。私はそれを実現するための子どもと3Dプリンターを結びつける活動に、これからまた挑戦していきます」
■プロフィール
木下謙一(きのした・けんいち)
1969年生まれ。株式会社ラナデザインアソシエイツなどクリエイティブとソリューションを提供するラナグループの代表取締役CEO、武蔵野美術大学非常勤講師。1992年、武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒業後、NHKアート等を経て、1997年にラナデザインアソシエイツを設立。多くの著名企業のウェブサイト構築やアーティストのCDジャケット、広告ビジュアル、アプリ制作などを手がける。The New York Festivals、London International Advertisingawards、東京ADCほか受賞は多数。

山口修一(やまぐち・しゅういち)
1957年生まれ。株式会社3Dプリンター総研代表取締役CEO、株式会社マイクロジェット代表取締役CEO、一般社団法人日本3Dプリンター協会代表理事、工学博士、インクジェット&3Dプリンターコンサルタント。1983年、東京工業大学大学院理工学研究科修了後、エプソン株式会社(現セイコーエプソン株式会社)を経て1997年にマイクロジェット社を設立。以後、国内外でインクジェット技術普及のための講演活動や技術支援を積極的に行っている。2012年、『インクジェット時代がきた!』(光文社新書)を上梓。3Dプリンターやインクジェット関連の講演、論文、著作多数。